出版社内容情報
デジタル社会の到来という歴史的変遷はいかなる社会的影響をもたらすのか。克服すべき課題を検討し政策と法の観点から解決策を探究。
デジタル社会には生活上の有用性がある一方、対応すべき政策的かつ法的課題も多い。本書は社会的安定を目標に、そうした課題に対して検討を加え、その解決策・予防策を見出す。メタヴァースをめぐる法、議会の電子化、AIとプライバシー、デジタル社会における国際関係など、デジタル社会の病巣とその対処を示した現代社会の羅針盤。
【目次】
第1部 デジタルによる政策と法への影響
第1章 メタヴァース(仮想世界)の「法」[能見善久]
はじめに
一 現実世界(RW)とヴァーチャル世界(VW)
二 メタヴァース(仮想世界)への「法的」アプローチ
三 メタヴァース(仮想世界)における「活動」
四 まとめ
第2章 議会制度の運用とテクノロジー[田中嘉彦]
はじめに
一 議会制度の運用と憲法
二 議会審議の電子化
三 電子請願(e-petition)
四 議会情報の電子化
おわりに
第3章 EUのトランスナショナル・パワーとデジタル政策──EUのAI法とブリュッセル効果[庄司克宏]
はじめに──ブリュッセル効果とトランスナショナル・パワー
一 事実上のブリュッセル効果
二 規範上のブリュッセル効果
三 ブリュッセル効果とEU法の域内適用の区別
四 ブリュッセル効果の事例──AI法
おわりに──EUの規制アプローチとブリュッセル効果
第4章 AIとプライバシー──EUのAI規則とGDPRの交錯[宮下 紘]
一 人間を中心に据えたAI規則とGDPR
二 「人間による制御」(controle humain)という思想
三 EUのAI規則とGDPRの交錯
四 データ処理における人間の再生
第2部 デジタルと国際情勢
第5章 2024年米大統領選挙、AI問題、および国際秩序[久保文明]
はじめに
一 法の支配に基づく国際秩序の危機
二 ウクライナ支援をめぐる米国の政党政治
三 2024年選挙とAI問題
四 連邦議会での審議状況
五 州政府の動向
六 ロシア・ウクライナ戦争におけるAI
七 経済安全保障をめぐる米国の動向
おわりに
第6章 「21世紀型戦争」とデジタル時代の国際関係[高畑昭男]
はじめに
一 ハイブリッド戦争と『超限戦』
二 デジタル戦争の最前線
三 デジタル時代の国際関係
おわりに──「情報地政学」の時代へ?
第3部 デジタル社会と歴史のかかわり
第7章 デジタル損害への救済──アメリカ不法行為法の経験から[楪 博行]
はじめに
一 アメリカ不法行為法上の損害
二 無形損害と経済的損失への賠償を認めるプロセス
三 原告適格を満足させるデジタル損害
四 デジタルを媒介とする名誉毀損とプライバシーの侵害
五 デジタル化と無形損害と経済的損失への対応の変化
六 デジタル事案で訴訟原因が萌芽するには?
おわりに
第8章 日本の行政登録制度から考えるデジタル社会[水野紀子]
はじめに
一 徳川江戸の伝統
二
内容説明
デジタル社会の病巣とその対処を示した現代社会の羅針盤!デジタル社会の到来という歴史的変遷はいかなる社会的影響をもたらすのか。克服すべき課題を検討し政策と法の観点から解決策を探究する。
目次
第1部 デジタルによる政策と法への影響(メタヴァース(仮想世界)の「法」(能見善久)
議会制度の運用とテクノロジー(田中嘉彦)
EUのトランスナショナル・パワーとデジタル政策―EUのAI法とブリュッセル効果(庄司克宏)
AIとプライバシー―EUのAI規則とGDPRの交錯(宮下/紘))
第2部 デジタルと国際情勢(2024年米大統領選挙、AI問題、および国際秩序(久保文明)
「21世紀型戦争」とデジタル時代の国際関係(高畑昭男))
第3部 デジタル社会と歴史のかかわり(デジタル損害への救済―アメリカ不法行為法の経験から(楪博行)
日本の行政登録制度から考えるデジタル社会(水野紀子))



