出版社内容情報
高機能生成AIは著作権の夢をみるか? 世界各国の最新動向と我が国における議論状況を踏まえ、今後の法規制の在り方を検討する。
高機能生成AIの登場により、AIをめぐる著作権制度の在り方には、かつてないほど大きな注目が集まっている。権利者側からは法規制の見直しが叫ばれ、政府も各種対応に追われるなど、一種の社会的な混乱が生じているなかで、どこまでコンセンサスが得られ、どこから先に議論の余地があるのか、珠玉の論攷と座談会を通じて徹底分析。
内容説明
AI学習はどこまで許されるのか。AIによる生成は人間の創作と異なるのか。生成AIの急速な発展により、AIと著作権をめぐる法制度の在り方に対しては、かつてないほどに社会の関心が高まっている。権利保護と利用促進のバランスが問われるなか、最先端の問題状況について地に足のついた分析を究めるべく、本分野に精通する研究者が著作権法に通底する基本思想から徹底考察。現行規定の法解釈から将来を見据えた立法論まで、論稿・座談会を通じてきめ細やかに議論を重ねた一冊。
目次
1 序論(「AIと著作権」の過去・現在・未来)
2 AIによる学習の侵害成否(日本法における権利制限―著作権法30条の4を中心に;諸外国における情報解析規定と日本法;アメリカにおけるフェア・ユース該当性)
3 AIによる生成の侵害成否(依拠・類似;行為主体と準拠法)
4 AI生成物の著作権保護(AI生成物の著作物性;イギリスの著作権法におけるコンピュータ生成物の保護)
5 座談会(AIによる学習の侵害成否;AIによる生成の侵害成否;AI生成物の著作権保護)
著者等紹介
上野達弘[ウエノタツヒロ]
早稲田大学法学学術院教授。京都大学法学部卒業、同大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学
奥邨弘司[オクムラコウジ]
慶應義塾大学大学院法務研究教授。京都大学法学部卒業、ハーバード・ロースクールLL.M.課程修了。電機メーカー法務本部勤務、神奈川大学助教授を経て、2013年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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