出版社内容情報
法哲学の枠にはまりきらない幅広い知的活動を、文字通り愉しんだ研究者、故・那須耕介。『法の支配と遵法責務』に次ぐ単著論文集。
2021年に早世した法哲学者・那須耕介には「法哲学」「公共政策学との交錯領域」「『思想の科学』的な問題意識」の三本の柱があった。本書は二つめの柱に連なるテーマについての那須らしさ溢れる論文を集めた。恩師の田中成明、研究仲間の浅野有紀、佐野亘による寄稿も加わり、那須の仕事の独自性が鮮やかに描き出される。
内容説明
法哲学と公共政策学との交錯領域で何を議論するのか?法哲学の枠にはまりきらない幅広い知的活動を、文字通り愉しんだ研究者、故・那須耕介。『法の支配と遵法責務』に次ぐ単著論文集。
目次
第1部 法、政策、そして政治(法の支配の両義性について―複眼的な法的思考のために;政治的思考という祖型―政策的思考はどこから出てくるのか;市民社会とその非政治的基盤について―市民の自由と公民の徳;サヴァイヴィング・ファミリィズ)
第2部 自由と規則のはざまで(自由と市場の正義;環境ガバナンスの政治的条件について―民主的な環境ガバナンスにおける専門家の役割を求めて;「法と道徳」を教える―あるすれ違いについてのおぼえがき;可謬性と統治の統治―サンスティーン思想の変容と一貫性について;リバタリアン・パターナリズムとその十年 ほか)
著者等紹介
那須耕介[ナスコウスケ]
1967年生。京都大学法学部卒業、2001年京都大学大学院博士課程修了。博士(法学)。摂南大学准教授、京都大学准教授を経て京都大学教授。2021年9月、膵臓がんのため死去。享年53(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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