出版社内容情報
著作権事件で最も問題となることの多い「類似性」要件。裁判例の分析と著者同士の対談を通じて、その判断の在り方を徹底研究。
著作権法に精通する研究者と実務家がタッグを組み、著作権侵害をめぐる紛争において最も問題となることの多い「類似性」の要件を徹底的に研究する。イラスト・美術・写真等のビジュアルアートについて、裁判所の判断傾向を丹念に分析し、著者同士の対談を通じてさらに議論を深めることで、多角的な視点からの検討を試みた一冊。
内容説明
著作権法に精通する研究者と実務家がタッグを組み、著作権侵害をめぐる紛争において最も問題となることの多い「類似性」要件を徹底研究。イラスト・美術・写真等のビジュアルアートを対象に、判例の網羅的な整理を通じてこれまでの判断傾向を明らかにし、著者同士の対談を通じてさらに議論を深めることで、類似性判断の在り方を多角的に考察する。理論的側面から現在の問題状況を鋭く分析した冒頭の各論考も必読!
目次
第1編 理論編(著作物の類似性;類似性判断の実務)
第2編 ケース編(イラスト;美術・人形・ぬいぐるみ・ブックカバー;書・文字;写真)
著者等紹介
上野達弘[ウエノタツヒロ]
早稲田大学法学学術院教授。京都大学法学部卒業、同大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学
前田哲男[マエダテツオ]
弁護士。東京大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テキィ
5
これは資料としてたいへん価値があるかと。2021/12/26
Jey.P.
0
ビジュアルアートの著作権について基本となる理論と、裁判でどのような審査がされるかを解説し、実際の判例を検討する本。イラスト・造形物やブックカバー・書やタイポグラフィ・写真。判例のあとに法学者と弁護士の対談による検討があるが、妥当性が明らかな判例から、なんでこうなったのか分からないような判例もあり興味深い。裁判は実際には理論的には関係のないはずの様々な経緯や感情も織り込まれ、条文の主観的・抽象的な文言がそのためのツールになっているというのが印象的。この本は諸々の事情も含めて判決に至った経緯を考察している。2021/09/05