出版社内容情報
『共生の作法』につづいて紡がれた「リベラリズムの哲学的再生を図る」挑戦の書。初版から20余年、「公共」が改めて問われる。
文化的同質性やコンセンサスの仮構を引き裂く価値対立の下で公共性はいかにして可能か。このアポリアを引き受けるリベラリズムは、公共性の哲学によって自由を自己中心性の檻から解放する。それは権力からの自由も権力への自由も陥る「他者からの自由」の陥穽を抜け出て、「他者への自由」の地平を開く。増補論考を加え、新装版へ!
内容説明
文化的同質性やコンセンサスの仮構を引き裂く価値対立の下で公共性はいかにして可能か。このアポリアを引き受けるリベラリズムは、公共性の哲学によって自由を自己中心性の檻から解放する。それは「権力からの自由」も「権力への自由」も陥る「他者からの自由」の陥穽を抜け出て、「他者への自由」の地平を開く。増補論考を加え、新装版へ!
目次
序説―なぜリベラリズムが問題なのか
第1部 リベラリズムの秩序構想(自由への戦略―アナキーと国家;公共性の哲学としてのリベラリズム)
第2部 共同体論との対話(共同体論の諸相と射程;共同体と自己解釈的存在)
第3部 自由の試練(「自由世界」のディレンマ;自由の逆説―リベラリズムの再定位)
増補 浮かれし世界が夢の跡―リベラリズムの哲学的再構築
著者等紹介
井上達夫[イノウエタツオ]
1954年、大阪生まれ。東京大学法学部卒業後、東京大学助手、千葉大学助教授を経て、1991年東京大学大学院法学政治学研究科助教授、1995年より2020年3月まで同教授。現在、東京大学名誉教授。主な著作に、『法という企て』(東京大学出版会、2003年、和辻哲郎文化賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。