出版社内容情報
刑事法学の研究と教育に尽力された増田豊先生の古稀を記念した論文集。24名の多角的な論文によって、基礎的な課題が探究される。「刑事法学の法倫理学的考察」を中心に研究を深めてきた増田豊先生にゆかりの深い研究者が、具体的な刑法判例や刑法基礎理論の今日的考察、さらには刑事訴訟法、法哲学的な課題といった観点から、リベラルな機能を有する刑事法学に不可欠な市民的熟議を発展させることを狙い、論考を展開する。巻末に増田先生の略歴、業績一覧も収録。
伊東 研祐[イトウ ケンスケ]
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小島 秀夫[コジマ ヒデオ]
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中空 壽雅[ナカゾラ トシマサ]
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松原 芳博[マツバラ ヨシヒロ]
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目次
ドイツ刑法学における法益論―批判的一考察
罪刑法定主義と法定された正当化事由
規範違反説における結果の体系的位置づけと規範
正当化事由規定における「許容」の意味―正当化事情の錯誤に関連して
医療における患者の自律と承諾能力
HIV感染の刑罰化における主体と責任について
刑法における違法性と責任
責任主義の思想と現代社会
ロボットの刑事責任―ロボット刑法(Roboterstrafrecht)序説
権利主体性の根拠をAI・ロボットから問い直す〔ほか〕