内容説明
法務能力のある自治体の住民は幸せである。不備な条例は人権侵害をひきおこしかねないからである。他方、21世紀の“地域主権”の時代にあって、司法もまた“自治体法学”を踏まえた法解釈がもとめられる。「裁判は、未来をデザインしなければならない」(ルーマン)からである。法探究学・基礎法学の観点から条例と司法のありかたを論ずる。
目次
第1章 政策法務の諸潮流
第2章 自治体法学・条例法学の成立
第3章 地方公共の安寧秩序と徳島市公安条例判決
第4章 武蔵野マンション事件判決と法的言語行為
第5章 国立マンション事件判決と行政過程の正常性
第6章 日田訴訟と自治体の出訴資格
第7章 自治体の「経営判断の原則」と住民訴訟
著者等紹介
村上順[ムラカミジュン]
1948年宮城県に生まれる。1970年早稲田大学法学部卒業。1975年東京都立大学大学院社会科学研究科基礎法専攻・博士課程単位取得満期退学。1975年神奈川大学法学部専任講師、その後、助教授(1977年)・東京都立大学法学博士(1985年)・教授(1986年)。2004年明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科教授。現在、明治大学公共政策大学院ガバナンス研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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