出版社内容情報
憲法13条の「個人の尊厳」という基本原則から憲法の各原理を簡明に具体的事件・判例を題材にして解説する。憲法学習の教材として，また教科書としても最適の書である。
【目 次】
はしがき
第１篇 憲法の一般原理
第１章 憲法の一般原理
第１節 憲法の概念と特質と制定権力
第２節 国の最高法規の意義と性質
第３節 憲法変遷の成否
第４節 憲法改正の限界説と無限解説の論拠
第５節 憲法改正国民投票制と国民主権原理
第６節 公務員の憲法尊重擁護義務
第７節 近代立憲主義と現代立憲主義
第８節 権力分立制の変容と国民主権
第９節 政党の憲法上の地位
第10節 憲法秩序破壊政党規制の憲法上の問題点
第11節 判例の意味・法源性・拘束力と変更
第２篇 憲法の個別原理
第１章 憲法の人権原理
第１節 基本的人権の区分と価値序列化
第２節 私人相互間における人権保障
第３節 人権制限の際の利益衡量の適正保障
第４節 明治憲法の臣民権利と日本国憲法の国民権利
第５節 国籍取得における父系優先血統主義
第６節 外国人に対する人権保障
第７節 法人の人権享有主体性
第８節 個人の尊重と幸福追求権
第９節 包括的な基本権―肖像権の肯否―
第10節 特別の法律関係における人権
第11節 平等と合理的差別
第12節 選挙の平等原則と議員定数配分の不均衡
第13節 沈黙の自由の意義と構造
第14節 信教の自由と政教の分離
第15節 表現の自由の保障と制約
第16節 報道の自由とその制約基準
第17節 行政に関する情報公開の問題点
第18節 広告の自由と公的広場での表現の自由
第19節 経済的自由権とその規制基準
第20節 営業の自由と大規模小売店舗の出店規制
第21節 財産権における自由権的原理と社会権的原理
第22節 財産権の保障と最高裁の判例
第23節 被害者の権利と刑事被告人の権利
第24節 刑事裁判の憲法原則と刑事保障請求権
第25節 行政手続における公正手続の保証
第26節 行政権の行使に伴う損害の填補制度
第27節 国民の参政権
第28節 生存権保障と財産権保障の関係
第29節 教育権の性質と教育内容の決定権
第30節 公務員の労働基本権とその判例変遷
第31節 環境権の憲法上の位置
第32節 権利と義務
第33節 国民の三大義務
第２章 憲法の平和原理
第１節 徹底した平和国家主義
第２節 戦力と非戦力の判断基準
第３章 憲法の統治原理
第１節 法律の委任と限界
第２節 日本の両院制度
第３節 議事手続の原則
第４節 議院自律権の原則と内容
第５節 議院の国政調査権
第６節 国民的基礎としての衆議院優越と弾劾裁判所
第７節 内閣の行政権行使と司法審査
第８節 憲法６５条と独立行政委員会
第９節 行政機関たる行政官庁の構成と権限
第10節 国務大臣の責任と内閣総理大臣の責任
第11節 内閣の衆議院解散権
第12節 内閣の違憲法律執行中止
第13節 行政権による立法の承認と制限
第14節 法規命令の限界と成立要件
第15節 行政指導の問題点と法治主義原理
第16節 財政の憲法上の原則
第17節 租税法律主義の意義と内容と例外
第18節 予算の性質と修正
第19節 公金支出の制限
第20節 憲法上の地方自治の保障
第21節 地方公共団体の意義と諸問題
第22節 地方公共団体の機関の民主化の原則
第23節 条例制定権の限界と今後の課題
第24節 公害行政をめぐる法律と条例の関係
第４章 憲法の象徴原理
第１節 天皇の行為と内閣の責任
第２節 天皇の行為と「おことば」
第５章 憲法の審査原理
第１節 司法権の範囲とその限界
第２節 司法権の独立
第３節 司法権の独立とその限界
第４節 日本の違憲審査制の特質
第５節 行政委員会等が行う行政審判
第６節 違憲審査の基準と方法
第７節 憲法訴訟と違憲審査制
第８節 憲法保障としての憲法訴訟
第９節 司法積極主義と司法消極主義
第10節 憲法訴訟の意義・類型と段階過程
第11節 憲法訴訟における訴訟要件
第12節 憲法訴訟における立法事実論
第13節 最高裁判所の違憲判決の効力
参考文献
人名索引
事項索引
目次
憲法の一般原理
憲法の個別原理（憲法の人権原理；憲法の平和原理；憲法の統治原理；憲法の象徴原理；憲法の審査原理）
