出版社内容情報
日本の核政策はどのように作られたのか? その陰には内閣調査室の知られざる活動と、それに協力した知識人たちの苦悩があった。
日本の「非核三原則」表明の裏には、内閣調査室に結集した知識人達の存在があった。若泉敬、永井陽之助、高坂正堯ら現実主義者はどのように内調に協力したのか? そもそも内調はどのように生まれ、なぜ知識人との人脈を形成するにいたったのか? 内調元幹部の証言やジャーナリストの秘密資料を駆使し、非核政策の「謎」に光を当てた著者博士論文を書籍化。
内容説明
「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という非核三原則はどのようにしてできあがったのか?佐藤栄作首相が1967年にこの原則を表明したころ、日本のインテリジェンス機関ともいえる内閣調査室には若泉敬、永井陽之助、蝋山道雄、高坂正といった「現実主義者」が結集し、日本の核武装について秘密裏に研究を行っていた。彼ら知識人たちはどのように内調に協力したのか?そもそも内調はどのように生まれ、何に関心を持ち、なぜ知識人との人脈を形成するにいたったのか?内調元幹部の証言やジャーナリストの個人蔵資料などを駆使して非核政策の「謎」に光を当てた出色の博士論文を書籍化。
目次
「官製シンクタンク」の非核提言
第1部 内閣調査室とは何か(内閣直属の情報機関構想;内閣調査室の中国事情調査;内閣調査室の知識人人脈)
第2部 内調における知識人の核政策研究(非核政策の萌芽と若泉論文;非核政策の構築と首相献策;非核政策の確立と核武装研究)
非核政策の実像と課題
著者等紹介
岸俊光[キシトシミツ]
1961年、愛媛県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、全国紙学芸部の論壇記者や論説委員として歴史問題などの取材に携わる。その間、2009年から2010年まで米国ジョンズ・ホプキンス大学に客員研究員として所属し、日米「密約」問題を調査。2018年、早稲田大学大学院アジア太平洋研究科に著書『核武装と知識人―内閣調査室でつくられた非核政策』のもとになった学術論文を提出し、博士(学術)を取得した。現在、全国紙オピニオングループ部長委員、NPO法人インテリジェンス研究所特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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