出版社内容情報
政治学以外の諸領域で「政治的なもの」への関心が高まっている。「アイデンティティの政治」「差異の政治」「言説の政治」などがその代表例であろう。「政治」や「政治学」の定義自体が、現在も常に揺れ動き、論議の対象となっているのである。
プラトン、ホッブズ、オークショット、ジュヴネルらを手がかりに本書が探るのも、あるひとつの「政治学」の定義可能性である。政治固有の論理にしたがい、哲学や道徳あるいは宗教の手を借りずに政治を記述し、嘘も悪も、正義も善も存在する(世界)のすがたを語る「政治学」、はありうるだろうか。
内容説明
「知ラナイデイルベキコトモアル」というのに、われわれはなぜ政治学を学ぶのだろうか。ホッブズ、オークショット、ジュヴネルらを手がかりにして描かれる善も悪も存在する“世界”のすがた。
目次
プロローグ 生理学としての政治学
思慮の政治
説得の政治
哲学の「切り上げ時」
政治における「高貴な嘘」
政治家であるということ
デモクラシーか政治か
代表の政治学
帰属・個人性・偶然性
エピローグ 政治学へのCredo
感想・レビュー
-
- 洋書
- LE MARIAGE