内容説明
急速なグローバリゼーションと市場化のもと、崩壊する地域環境や旧来の共同的関係、生み出される新たな貧困層。伝統主義とは異なる形でのセーフティネットの構築に向け、新タな形態の共生を追求するアジア・中東の実践を追う。
目次
地域社会・共同体・環境・グローバリゼーションと公共性
第1部 地域レベルの公共性とコモンズ(日本のコモンズ―生活の安全保障の視点から;現代中国農村における公共的関係;コモンズと地域社会―タイ農村における土地の地域共同管理;岐路に立つ南インドの地域共同資源―管理体制、肥料、農村経済の変容と村落共同利用地;エジプトの村は「共同体」か?)
第2部 公共性の問題としての環境問題(移行期中国における環境運動―断片的な機会と限られた資源に対する戦略;タイの森林保全をめざす運動と動態的農山村共同体論―近代化プロセスの負の遺産と民主化の所産;インドの首都における対立―都市計画とスラム)
第3部 グローバリゼーション下の貧困・共存と公共性(インドの経済成長とグローバリゼーション;エジプト農民とグローバリゼーション;門戸開放期エジプトの国家と社会―グローバル化の波と社会運動;貧困と「シティズンシップ」―トルコにおける社会保障政策の展開をめぐって)
著者等紹介
柳澤悠[ヤナギサワハルカ]
1944年生。東京大学大学院経済学研究科中退。博士(経済学)。東京大学東洋文化研究所教授、千葉大学法経学部教授などを経て、現在、東京大学名誉教授
栗田禎子[クリタヨシコ]
1960年生。中東現代史専門。現在、千葉大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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Sanchai
千日紅