出版社内容情報
本巻には1934年から36年(著者54歳ー56歳)に発表された評論、時評、エッセイ、書簡を収める。この時期の日本は「非常時」のかけ声がさらに高まり、2.26事件、日独防共協定の締結、重要産業統制法の成立などの[ファッショ]と呼ばれる状況が進んだ。こうしたなかで社会運動は何をなすべきか。無産階級が民主主義の旗を守って統一的運動体を作ることが反ファッショであると山川は主張。政治・社会・思想の動向を資本主義経済の要求という基礎から説明し、階級関係の視点を人々に示そうと、筆鋒鋭い時局批判をくりひろげる。
内容説明
本巻は1934年から36年(著者は54‐56歳)にわたる諸編と書簡とから成る。うち、評論、時評の類を1に、エッセイと書簡を2に収めた。
目次
1(労働組合運動の現状と将来;政党・ファッショ・国民;動揺の社会相を観る;日本改造運動は何処へ?;非常時に喘ぐ労働組合運動 ほか)
2(随筆難;医学とジャーナリズム;爪を研ぐ女;搾取者になった話;ラジオを聴く ほか)