出版社内容情報
ヨーロッパ価値観研究と世界価値観調査に基づき、過度な冷笑主義にもやみくもな軽信性にも陥らない懐疑的信頼の重要性を示す。
社会的不寛容の深刻化、政党間の対立の激化、ポピュリズムの台頭、民主主義の後退に対する反省をきっかけに、信頼のあり方への懸念が高まっている。本書は、現代社会理論の規範的見解に挑戦するとともに、世界中の多様な社会から得たエビデンスを提示することで、信頼と信頼性という現象を新たな視点から見直し、その原動力に迫る。
【原著】Pippa Norris, In Praise of Skepticism: Trust but Verify(Oxford University Press, 2022)
内容説明
ヨーロッパ価値観研究と世界価値観調査のデータに基づき、冷笑主義にも軽信性にも陥らない懐疑的信頼の重要性を示す。
目次
第1部 はじめに(信頼の二面性;懐疑的信頼の一般理論;エビデンス)
第2部 何が信頼を生み出すのか(世界的な信頼動向の比較;有能性;清廉性と公平性)
第3部 結論(懐疑主義の勧め)
著者等紹介
ノリス,ピッパ[ノリス,ピッパ] [Norris,Pippa]
比較政治学者。ハーバード大学で30年以上教鞭を執り、現在は同大ケネディ・スクールのPaul F.McGuire講師。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で政治学の博士号を取得。エジンバラ大学、ウォーリック大学、ロイファナ大学、ベルゲン大学から名誉博士号を授与されている。世界各国の世論と選挙、政治制度と文化、ジェンダー、政治コミュニケーションなどを研究しており、Electoral Integrity ProjectおよびGlobal Party Surveyのディレクターほか、役職多数
山崎聖子[ヤマザキセイコ]
電通総研研究主幹。世界価値観調査の日本主宰および科学諮問委員会理事。慶應義塾大学大学院法学研究科国際公法修士。東京大学客員准教授、帝京平成大学講師などを歴任。世界の人びとの意識や価値観の変化をふまえ、社会動向を分析・研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。