出版社内容情報
2010年代の危機・揺らぎに対してEUがどのような結束力を示してきたかを、法律・政治・経済の3つの分野から分析・検討する。
EUは自らを改革することで様々な危機を乗り越えてきた。リーマンショックに端を発するグローバル金融危機、イギリスのEU離脱決定、ユーロ危機、移民・難民危機、ポピュリズムの高揚、新型コロナ感染症の蔓延、等々。これらの危機に対処する「回復力」を示すことが現在のEUを理解しようとする本書の役割である。
内容説明
EUは直面する困難にどのように対応し、どのように変容してきたのか。今後EUはさらにどのように変容するのか。EU解体の危機に対するアンチテーゼを法、政治、経済の観点から展開する。
目次
第1部 EU統合を支える価値基盤、立憲主義、民主主義と立法(国境を超える立憲主義―EUの回復力(Resilience)
ソーシャル・ヨーロッパの行方―人の移動の自由と社会保護のディレンマ
EUの難民危機からの回復―EU・トルコ難民合意における負担転嫁問題
EUの東方拡大と「国民」概念の変容―ラトヴィアとウクライナを素材に)
第2部 危機克服に向けたEU政治の構想と実践(移民難民危機とEUの回復力―新しい連帯の模索;2019年欧州議会選挙から見るEUの回復力;欧州委員会のシンクタンク機能―未来の洞察を可能にする想像力と構成力)
第3部 EU経済システムの脆弱性と危機克服のための改革(2010年代のEUの揺らぎと回復力―域内南北経済格差の観点から;危機以降の金融政策と金融安定性―ユーロのシステミック・リスクと「何でもする」ECBを中心に;FTA旗手としての誇りと挑戦)
著者等紹介
吉井昌彦[ヨシイマサヒコ]
神戸大学大学院経済学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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