出版社内容情報
1940年、かつての栄光ある国家はヒトラーに侵略された。本書は、ド・ゴールが立ち上げた抵抗運動の自由フランスが国際社会と国内で正統性を獲得し、戦後国際秩序を構想して戦勝国の一角を占めるまでを実証的に活写する。国家の正統性とは? 危機の時代の指導者とは? そこには、国際政治の本質への示唆が満ち溢れている。
内容説明
一九四〇年、ヒトラーに降伏したフランスではヴィシー政府が生まれ、ロンドンではド・ゴールが抵抗運動の自由フランスを立ち上げた。分裂したフランスの始まりである。本書は、ド・ゴールたち自由フランスが国際社会と国内で正統性を獲得し、戦後国際秩序を構想して戦勝国の一角を占めるまでを実証的に描いていく。国家の正統性とは何か?危機の時代の指導者はいかにあるべきか?この時代のフランスを通して、国際政治の本質をも浮き彫りにする。
目次
序章 「戦勝国」と「敗戦国」の狭間
第1章 英仏統合を模索したフランス―幻の「特別な関係」
第2章 自由フランスの脆弱な基盤―制度化をめぐる動き
第3章 自由フランスの「運動」からの脱却―制度化の進展
第4章 戦後構想と自由フランスの試練
第5章 北アフリカの「フランス」
第6章 「西ヨーロッパ統合」構想をめぐる政治
第7章 大国間協調体制への順応
終章 後味の悪い「勝利」
著者等紹介
宮下雄一郎[ミヤシタユウイチロウ]
1977年生まれ。2000年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2008年、同大学大学院法学研究科より博士(法学)を取得。2012年、パリ政治学院大学院歴史学研究所修了、Ph.D.(History)を取得。日本学術振興会特別研究員(PD)、北海道大学高等法政教育研究センター協力研究員などを経て、松山大学法学部准教授。専門は国際関係史、ヨーロッパ統合論、フランス外交史。主著「自由フランスと戦後秩序をめぐる外交1940‐1944年」『国際安全保障』第33巻第2号(2005年)(『国際安全保障』最優秀新人論文賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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