出版社内容情報
満洲国は、国家に貢献する人材育成のため多くの中国人を日本に派遣した。帰国後に官僚となった者、共産党に入り抗日運動に参加した者、戦後も日本に留まった者など様々だが、中国は戦後の対日政策を進めていく際、彼ら留日学生を貴重な人材として登用する。本書は、韓慶愈と孫平化を中心に満洲国留日学生の人生を追い、国交正常化までの日中関係の変遷を捉えなおす。
内容説明
戦後、日中の民間外交を担い、国交正常化の道筋に大きく貢献した満洲国留日学生たち。彼らの足跡を辿り、日中関係史の新たな相貌を浮き彫りにする。
目次
中国東北の教育事業と日本留学制度
満洲事変・満洲国建国と対日留学政策
満洲国の対日留学政策の整備
北満の地へ―日中戦争下の満洲国
太平洋戦争下の留学生
終戦―満洲国の消滅と留日学生
終戦直後の混乱のなかで
新中国成立と帰国活動
揺れる日中関係の狭間で
文化大革命の嵐のなかで
日中国交正常化と文化大革命の終焉
満洲国留学生から戦後民間外交の担い手に
著者等紹介
浜口裕子[ハマグチユウコ]
1953年東京に生まれる。慶応義塾大学法学部、同大学院法学研究科博士課程修了、法学博士。現在、拓殖大学政経学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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