内容説明
脱日本化・中国化から本土化へ。時代とともに変容を遂げた戦後台湾の言語・文字政策。日本語から中国語に転換した「国語」。重視から排除へと位置づけが変化した「方言」としての台湾語。言語をめぐる政策とその変容過程を検証する。
目次
序章 「脱日本化」・「中国化」・「本土化」と戦後台湾の言語・文字政策
第1章 「光復」と脱植民地化の現実―国語、方言、そして日本語
第2章 過渡期における国語と方言―「台湾語を媒介とした国語教育」をめぐって
第3章 台湾に消えたもう一つの「国語」運動―朱兆祥と「語文乙刊」
第4章 台湾における「簡体字論争」―五四精神の再推進と羅家倫
第5章 中華文化復興運動と言語的一元化―マスメディアの方言番組制限
第6章 台湾人と「方言」―蔡培火の文化・言語観
第7章 言語問題の政治化へ―「統一」の教条化と「国語‐方言」関係
第8章 「本土化」と「母語」教育―単一言語主義から郷土言語教育へ
終章 台湾言語政策史像の再構築
著者等紹介
菅野敦志[スガノアツシ]
1975年山形県米沢市生まれ。1998年上智大学文学部新聞学科卒業。2007年早稲田大学大学院アジア太平洋研究科国際関係学専攻博士後期課程修了、博士(学術)。早稲田大学21世紀COE「現代アジア学の創生」研究員・研究助手、早稲田大学アジア太平洋研究センター助手、中央研究院近代史研究所訪問研究員(台湾)、早稲田大学アジア研究機構台湾研究所次席研究員(研究院講師)、早稲田大学留学センターを経て、公立大学法人名桜大学国際学群専任講師、早稲田大学アジア研究機構台湾研究所招聘研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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