国際関係のカオス状態とパラダイム

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  • サイズ A5判/ページ数 332p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326301546
  • NDC分類 319
  • Cコード C3031

出版社内容情報

国際関係のカオス的状態とバラダイム 冷戦後の世界における現下の国際関係、その混乱と秩序を「国際関係のカオス的状態」として理解・分析し、将来秩序を展望する。

本書の次の3点を問題点として提起する。第一は、現下の国際関係の座標をどう位置づけるかの問題である。第二に、国際関係の変容をパラダイムの転換をもって解明する。第三は、アナキー状態からカオス的認識への転換を提起したもので、所謂複雑系の杜会科学への導入とその国際関係への適用を論じる。

関連書:同著者『国際関係理論史』、『人間的国際社会論』(小社刊)

Ⅰ部 国際関係のカオス状態、帝国、パラダイム

第1章 現下の国際関係をどう位置づけるか
第2章 古代世界における秩序と礼
第3章 中世世界における神の秩序と王権
第4章 近代世界における均衡思考とその手法
第5章 冷戦秩序とアナキー社会
第6章 現代世界と国際関係のカオス状態

Ⅱ部 国際政治学の形成と展開

第1章 3つの流れ──国際政治学、国際社会論、国際政治経済主体としての市民社会
第2章 見えざる手の秩序
第3章 マルクス主義の寄与と世界政治学の新地平
第4章 文明間の接触
第5章 マクロ理論としての整理
第6章 ミクロ理論としてのレジーム
第7章 市民社会論と国際秩序

Ⅲ部 現下の国際社会──アナキー状態からカオス認識へ

第1章 カオス認識の座標
第2章 非均衡定常座標の視点
第3章 アナキー認識の訣別──環境問題の寄与
第4章 混乱の権利とカオスの世界
第5章 国際関係における複雑系の着目

事項索引
人名索引

内容説明

冷戦後の世界は冷戦期までの世界を断絶した。その国際社会の転換と座標を明示し、カオスであるがカオス的安定を見極める。ヘゲモニーでないガリバー大国の単独行動と有志国連合で国際運営を図る国際政治への接近と展開と地平を体系化した。併せて、日本の国際政治学研究の跡付け・整理を試みる。

目次

1部 国際関係のカオス状態、帝国、パラダイム(現下の国際関係をどう位置づけるか;古代世界における秩序と礼;中世世界における神の秩序と王権 ほか)
2部 国際政治学の形成と展開(3つの流れ―国際政治学、国際社会論、国際政治経済主体としての市民社会;見えざる手の秩序;マルクス主義の寄与と世界政治学の新地平 ほか)
3部 現下の国際社会―アナキー状態からカオス認識へ(カオス認識の座標;非均衡定常座標の視点;アナキー認識の訣別―環境問題の寄与 ほか)

著者等紹介

浦野起央[ウラノタツオ]
1933年愛知県豊川市出身。1957年日本大学大学院修了。政治学博士。現在、日本大学法学部教授を経て北京大学客座教授、日本大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。