出版社内容情報
1980年代末から90年代初めの世界史的激動の中で崩壊したソ連・東欧の社会主義とはどういう体制だったのか。著者は20世紀の世界を「組織化によって近代化を推進した時代」ととらえる。社会主義は組織化による近代化を最も徹底して体現したモデルである。しかしやがてそれは吸引力と輝きを失い、魅力的な目標ではなくなった。かつての希望とその後の衰退の双方を説明し、現代という時代を理解するために、社会科学全般への問題提起を行なう。
内容説明
『組織化による近代化』はいかに挫折したか。現存した社会主義の歴史的な位置づけを鮮やかに提示し、この20世紀を総括する。
目次
序章 対象および視角
第1章 方法と枠組み
第2章 社会主義体制の基本的特徴
第3章 各国の独自性・個性を規定する諸要因
第4章 変動と体制転換
第5章 脱社会主義過程およびその展望
終章 世界史の中の社会主義