出版社内容情報
人々が見せびらかし消費をしてることならみんな知ってる。でも正確なところ何を見せびらかそうとしてるのかは、マーケティング理論もよくわかってない。カギを握るのは「ビッグファイブ特徴+知性」と「コスト高シグナリング」だ。マーケターには洗練された理論を、消費者にはかしこい消費生活のヒントを、進化心理学からご提案。
内容説明
人々が見せびらかし消費をしてることならみんな知ってる。でも正確なところ何を見せびらかそうとしてるのかは、マーケティング理論にもよくわかってない。カギを握るのは「ビッグファイブ特徴+知性」と「コスト高シグナリング」だ。マーケターには洗練された理論を、消費者にはかしこい消費生活のヒントを、進化心理学から提案。
目次
ダーウィン、モールにゆくの巻
マーケティングの魔術
マーケティングが文化の中心にある理由
ゼニにやられた脳
消費主義の根っこにある妄執
適応度を見せびらかす
誇示的な浪費・精度・評判
体の自己ブランディング、心の自己マーケティング
中核六項目
消費者が見せびらかし、マーケターが無視する特徴
一般知性
開放性
堅実性
同調性
魂の遠心分離
見せびらかす意志
自由を合法化する
著者等紹介
ミラー,ジェフリー[ミラー,ジェフリー] [Miller,Geoffrey]
ニューメキシコ大学准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
74
みせびらかし消費をビックファイブ「開放性」「堅実性」「外向性」「同調性」「安定性」プラスの一般知性になぞらえて解説してくれている。終始毒のある文章がくすりとくる一冊。”ぼくは世俗的な人間主義者だし、反戦国際主義者だし、動物の権利を尊重する環境保護主義者だし、ゲイを肯定するフェミニストだし、大半の社会問題・文化問題についてはリバタリアンの立場をとっているし登録した民主主義当院でもある。ようするに典型的な心理学教授だ”ごらんの通りちょっとうざい。それが癖になる。2018/03/11
Yuma Usui
28
「半ば無意識に、個人がもつ特定の特徴の対人的・性的な魅力を高めようと試みて、みんなはいろんな製品を買っている」として見せびらかし消費(顕示的消費)を解説。特に中核六項目(一般知性、開放性、堅実性、同調性、安定性、外向性)に着目し、個々人が見せたい各項目のスコアと同期するブランド(=マーケティングにより認知された製品)を選んでいると説明。こうした消費主義の外部不経済な点に触れて累進消費税に言及するなどは興味深いと感じた。他の提言には少々疑問を感じたが。訳者による解説がまとめとして分かりやすい。2020/05/04
Toshi53162606
15
進化論の観点からマーケティングについて述べた本。 この本でのキーワードは「コスト高シグナリング理論」だ。 この理論では、社会的な霊長類であるヒトのあらゆる行動の殆どは、自身の「中核六項目(一般知性+ビッグファイブ理論の五項目)」を他者に向けて宣伝する事に動機付けられており、より信頼のできるシグナルの発信の為に人々は身を削っているというもの。 それら六項目は一生を通して比較的安定しており、それらの項目から消費者行動や政治的な価値観を予測できるので、この知見をマーケティングに活用する事を説いている。2022/06/17
かわ
6
消費社会が体感的にも加速している現代。 ブランド品や高級車のように実は必要ではないモノを持つ(買う)ことで、自らを演出する「見せびらかし消費」についての一冊。 中核六項目を使うと人間の性格や思考パターンをある程度までは分析できてしまうとのこと。あまり詳しくないので、関連文献も読みたいと思う。 マーケティングに関わる方には申し訳ないが、アーリーアダプターな消費者になる頻度は減りそう。2024/10/21
kco
6
2019-13.「見せびらかし」。インスタとか諸々、ほんとこれだったんだな、と納得。「手に入れる喜びなんて短期間しか続かない」てその通りに考え始めてしまって私は何も買えなくなってきてしまったのだけど。ミニマリストでさえ「ない」を誇示する時代。社会が成熟するにつれ承認欲求がどんどん高まってきている、ということ?長いこともあり、途中からなんか難しくなってきてしまった…。「麗しい外見は言葉なき推薦状」。この次はどんな社会になっていくんだろう?2019/02/07
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