内容説明
夢が記憶を整理するのは本当?普通の夢って?夢は白黒、それともカラー?毎日のように見ていながらも、実はよくわかっていない「夢」。この不思議な現象に心理学の立場から科学的に迫る。
目次
「夢」の認知心理学とは
睡眠時に何が起こっているのか?
夢がなくなった!?―夢見の神経認知心理学
普通の夢はどんな夢?―平均的な夢の内容に関する実証的研究の結果
夢を見ている時に名前を呼ぶと?―外部から与えた刺激が夢に与える影響
目が見えない人は夢を見るのだろうか?―視覚・聴覚障害者の体験する夢に関する議論
好きな夢を見ることができるようになれる!?―明晰夢に関する実証的な研究
夢は「見る」もの?夢には色がつくの?―感覚モダリティ別の夢想起
夢の中のおしゃべり―夢の中での発話と思考
夢は記憶の整理のために見るのか?―記憶の固定説に対する反論
夢が起こした暴行事件!?
夢を使って心を癒す―臨床心理学における夢の理論とその利用
著者等紹介
岡田斉[オカダヒトシ]
1959年大阪府に生まれる。1988年東北大学大学院文学研究科博士課程心理学専攻単位取得満期退学、文学修士。現職、文教大学人間科学部臨床心理学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ねなにょ
11
夢を専門に研究する心理学者ではないという著者が共同研究者と調査を始め、気がつけば20年!"The new science of dreaming"という本の内容紹介がメイン。夢のメカニズムと、それが可能ならば夢のコントロール法ついて、少し知ってみたかったので、ちょっと内容は違っていたけれど、これはこれで大学の授業を受けているようで面白かった。2014/10/01
戸塚こだま
1
レビュー論文調。ジャンルの現況と研究史を軸に多くの論文がまとめられていて、簡単なインデックスになりそう2017/09/12
ヘンリー八世が馬上試合で死んだことは内緒
0
平均的な夢は意外に平凡なものが多い。非現実な夢ほど記憶に残りやすいのでバイアスがかかる2013/07/29
こずえ
0
歳を重ねるごとに夢には色がつかなくなる、とか、カラーテレビの普及で夢に色がついた など夢について斬新な知見を見つけた岡田氏の著作。読み物としても面白いし、認知心理学や脳科学をやってる人間にはヒントになる