出版社内容情報
現在、教育界では、2002年より実施される総合的学習が盛り込まれた新教育課程をめぐる議論が盛んである。まさに教育界はカリキュラムの季節といえる様相を呈している。他方において学校教育は、いままでにかつて経験したことがないような大きな曲がり角にさしかかっている。その根本には、これまで自明のこととされてきた学校の役割に対する疑いがある。例えば、教師がつくったカリキュラムに則して子どもたちが学び、その達成度を教師が評価する、という学校の基本的な枠組みが疑われ始めているのである。本書ではこうした状況をふまえ、新教育
目次
序章 戦後日本のカリキュラムの「探究の履歴」
第一部 子ども・授業・カリキュラム
1 教育内容論の再構築
2 「学習のカリキュラム」と「教育のカリキュラム」
3 教師のカリキュラム経験―実践的知識の形成と教師の成長―
第二部 教科カリキュラム再考
4 国民国家の揺らぎの中で「国語科」を問い直す
5 教科で何を教えるのか―「体育科」の場合―
6 子どもの「素朴概念」と理科の教育内容
7 市民が科学を必要とする文脈と普通教育のカリキュラム
第三部 総合学習的の探究
8 子どもにとって意味のある総合学習的学習とは何か
―生活世界に偏在する切実な学習テーマを探る―
9 環境教育の風土的アプローチ
10 福祉に関する学習のカリキュラム
11 「情報化」圧力とカリキュラムの変容
第四部 「学校」的カリキュラムをこえて
12 自生する学び―動機づけを必要としないカリキュラム―
索引
内容説明
カリキュラムづくりの新たな方向を提起する。既存のカリキュラム観に批判的検討を加えつつ、学校教育の役割を根本的に問い直す。
目次
第1部 子ども・授業・カリキュラム(教育内容論の再構築;「学習のカリキュラム」と「教育のカリキュラム」;教師のカリキュラム経験―実践的知識の形成と教師の成長)
第2部 教科カリキュラムの再考(国民国家の揺らぎの中で「国語科」を問い直す;教科で何を教えるのか―「体育科」の場合;子どもの「素朴概念」と理科の教育内容 ほか)
第3部 総合的学習の探究(子どもにとって意味のある総合的学習とは何か―生活世界に遍在する切実な学習テーマを探る;環境教育の風土論的アプローチ;福祉に関する学習のカリキュラム ほか)
第4部 「学校」的カリキュラムをこえて(自生する学び―動機づけを必要としないカリキュラム)