教師の「専門家共同体」の形成と展開―アメリカ学校改革研究の系譜

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教師の「専門家共同体」の形成と展開―アメリカ学校改革研究の系譜

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  • サイズ A5判/ページ数 483p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326251230
  • NDC分類 372.53
  • Cコード C3037

出版社内容情報

アメリカにおいて、専門家としての教師の共同体はどのように形成・展開されてきたのか。学校改革研究のひとつの系譜として描き出す。教師の成長にかかわる「同僚性」とは、いかに形づくられるのか。また、教師が専門家としての学習共同体と自律性を構築することの意義とは何か。その多様な研究の展開を精緻に分析し、アメリカの学校改革研究の理論と歴史を解明する。日本でも教師の専門性に関する研究が進むが、学校改革と現職研修の改革に対しても示唆を与える一冊。

序 刊行に寄せて[佐藤 学]

はしがき

図番号一覧

表番号一覧



序 章 研究の主題と方法

 一 研究の主題

 二 先行研究の検討

 三 研究の方法

 四 構成の概要



第?部 「ランド・変革の担い手研究」を起点とする学校改革研究の形成



第一章 M・マクロフリンらによる「ランド・変革の担い手研究」の展開

 一 「ランド・変革の担い手研究」の概要

 二 「相互適応」の概念の形成─「ランド・変革の担い手研究」の第一局面の成果を踏まえて

 三 「オープン・エデュケーション」による学校改革実践

 四 スタッフ開発における「専門家の学習」─「ランド・変革の担い手研究」の第二局面の成果を踏まえて



第二章 ランドの学校改革研究─R・エルモアとM・マクロフリンを中心に

 一 R・エルモアの「逆向き設計」の視角

 二 「愚直な仕事」としての学校改革─R・エルモアとM・マクロフリンのランド共同リポート

 三 M・マクロフリンによる「ランド・変革の担い手研究」の再検討



第?部 教師の「同僚性」の形成と展開



第三章 教師の「同僚性」の形成と展開

 一 教師の「同僚性」の概念の形成

 二 教師の「同僚性」に関する研究の展開



第四章 教師の「同僚性」の概念をめぐるオーストラリア教育学会誌上論争の検討

 一 M・フィールディングの「ラディカルな同僚性」の概念の提起

 二 M・フィールディングへの返答論文

 三 「同僚性」の概念をめぐる争点と課題─教師の「専門家共同体」の探究へ



第?部 教師の「専門家共同体」の形成と展開



第五章 M・マクロフリンの研究の系譜における「専門家共同体」の形成と展開

 一 「ランド・変革の担い手研究」からスタンフォードCRC研究への展開

 二 問題としての教職の「文脈」─スタンフォードCRC研究の課題設定

 三 「専門家共同体」の概念の形成

 四 教職の多層的な「文脈」の探究

 五 高校改革における「教科部」の探究



第六章 M・マクロフリンの研究の系譜における「専門家共同体」の定式化

 一 授業の三類型

 二 教師共同体の三類型

 三 教職キャリアの三類型

 四 教職の多層的な「文脈」の射程



第?部 教師の「専門家共同体」の新展開



第七章 教師の「専門家共同体」の波及─M・マクロフリンとJ・タルバートによる研究の展開

 一 スタンフォードCRCによるBASRCの評価研究の形成と展開─改革の「活動の理論」の解明

 二 M・ヴァルゴの省察─実践と政策に関するBASRCの「選択」

 三 BASRCにおける教師の「専門家共同体」の新展開

 四 多様なイニシアティヴによる学校改革─「教師の学習共同体」の発達と「改革のコーディネーター」の役割

 五 学校改革における学区の役割─「変革の単位」としての学区



第八章 J・リトルの研究の系譜における「専門家共同体」の展開

 一 「専門家共同体」における「教室実践の表象」─二〇〇〇年代J・リトルらの共同研究の起点

 二 「専門家共同体」における高校数学科教師たちの学び─?・ホーンの研究

 三 「クリティカル・フレンズ・グループ」による「専門家共同体」の形成と展開─M・カリーの研究

 四 「専門家共同体」の「会話ルーティン」─教師の「専門家のディコース」の探究へ



第九章 教師の「専門家共同体」の新たな展開─スタンフォード大学の研究の系譜

 一 「専門家共同体」のイデオロギーと実践─J・ウエストハイマーの研究

 二 「専門家共同体」の葛藤と実践─B・アキンスティンの研究

 三 「専門家共同体」の実践と政策─C・コバーンの研究



終 章 学校改革の「現場の声を聴き現場から学ぶ」ことへ

 一 総括

 二 考察

 三 残された課題



あとがき

参考文献

初出一覧

事項索引

人名索引

鈴木 悠太[スズキ ユウタ]
著・文・その他

目次

第1部 「ランド・変革の担い手研究」を起点とする学校改革研究の形成(M・マクロフリンらによる「ランド・変革の担い手研究」の展開;ランドの学校改革研究―R・エルモアとM・マクロフリンを中心に)
第2部 教師の「同僚性」の形成と展開(教師の「同僚性」の形成と展開;教師の「同僚性」の概念をめぐるオーストラリア教育学会誌上論争の検討)
第3部 教師の「専門家共同体」の形成と展開(M・マクロフリンの研究の系譜における「専門家共同体」の形成と展開;M・マクロフリンの研究の系譜における「専門家共同体」の定式化)
第4部 教師の「専門家共同体」の新展開(教師の「専門家共同体」の波及―M・マクロフリンとJ.タルバートによる研究の展開;J.リトルの研究の系譜における「専門家共同体」の展開;教師の「専門家共同体」の新たな展開―スタンフォード大学の研究の系譜)
学校改革の「現場の声を聴き現場から学ぶ」ことへ

著者等紹介

鈴木悠太[スズキユウタ]
1981年神奈川県生まれ。東京大学教育学部卒業、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。日本学術振興会特別研究員、東京大学特任講師を経て、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。専門は教育学、学校改革研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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nyamo

0
学校や教師の問題を考えるとき、この個別学校の「文脈」という見方が実は大事なんじゃないかと思った。教師共同体自体が「文脈」であるという捉え方が独特で、コミュニティの中で経験も価値観も違う教師たちがどう互いに影響し合うのかとか、個人ってコミュニティに対してどう関係築こうとするのかとか、実際よくイメージができていなかったなと感じさせられた。教師の協働だの自律的学校経営だのというけれど、それがあるとしてその内実はどうなっているの?という。2018/12/27

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