出版社内容情報
注意は適応的に行動し、身の回りのものごとを認識するために欠かせない機能だが、その多面性のために定義が難しい。本書は注意を認知システムのバイアスとして捉え、さまざまな研究の結果を裏付けに解説する。注意研究を牽引してきた著者による、これから研究を始める人や、注意の基本的な性質を知りたい人にとって最適の一冊。
内容説明
心の科学的理解へとつながる、6本の「大動脈(AORTAS)」。認知機能の基本をなす注意。100年以上にわたる心理学研究の蓄積の全体像を俯瞰し、注意とは何かを丹念に論じる。
目次
第1章 注意とは何か
第2章 空間的注意
第3章 特徴に基づく注意
第4章 視覚探索
第5章 注意の制御
第6章 注意選択の段階
第7章 見落としと無視
著者等紹介
河原純一郎[カワハラジュンイチロウ]
広島大学大学院教育学研究科修了。博士(心理学)(広島大学)。産業技術総合研究所主任研究員、中京大学教授などを経て、北海道大学大学院文学研究科特任准教授
横澤一彦[ヨコサワカズヒコ]
東京工業大学大学院総合理工学研究科修了。工学博士(東京工業大学)。ATR視聴覚機構研究所主任研究員。東京大学生産技術研究所客員助教授、南カリフォルニア大学客員研究員、NTT基礎研究所主幹研究員、カリフォルニア大学バークレイ校客員研究員などを経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルカリオン
3
「注意」に関する研究の沿革やメジャーな論文の内容が端的に紹介されていて、勉強になる感じ。装丁が格好良く、手触りも高級感があるので、電車で手に持ってると、さまになる。2018/10/20
ニッポニテスは中州へ泳ぐ
1
☆=4/5 「注意」について認知科学はどう考えてきたか。学部生向けテキストなので実験方法の詳細記述がかなり長く、素人が読むなら詳細飛ばして概要をつまみ食いするだけでも十分勉強になる。 注意とは認知システムへのバイアス(絞り込み)のかけ方。 器官から採りいれた知覚と、既に持っている記憶を一致させる解を見つけることが「わかる」事である。単純な知覚表象が感官から一つずつ提供され、それに応じて高次の記憶機能が当てはまりそうな解を一つ出していき、すべての条件を満たす正解を記憶から引っ張り出せるまでこれを繰り返す。→2021/01/16
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