出版社内容情報
子どもの人権としての福祉と教育を考える視点から,保育一元化問題,障害者教育,公的扶助などの現状と問題点を分析し,教育福祉論を構築するための探求と提言を行なう。
【目次】
はじめに
Ⅰ 教育福祉の探究
第1章 教育福祉問題への私的アプローチ
第2章 児童観と教育の再構成
― 「教育福祉」 問題と教育学―
第3章 教育福祉問題の性格と思想
Ⅱ 教育福祉の現状と課題
第1章 教育の荒廃と国民生活
第2章 教育の機会均等と青年の進路
第3章 歴史的課題としての社会教育福祉論
Ⅲ 教育福祉論の構想
第1章 教育福祉序説
第2章 教育権論としての教育福祉論
第3章 児童福祉法の教育福祉論的考察
あとがき
人名・事項索引
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
27
1985年初版。教育福祉という概念について、歴史的にも、現代的にも考察した重要な文献だと思います。「福祉なくして教育はなく、教育のない福祉はない」という意味を深く考えることができました。教育は、子どもたちが人格を完成させるうえで重要な役割を果たす一方で、資本主義社会においては教育制度からはみ出る子どもや貧困などにより十分に教育を受ける事ができないなど、権利が保障されていない実態が生まれます。そうしたなかで社会福祉の役割があり教育と福祉を統一して捉える必要があるのだと思いました。。勉強不足を痛感です。2017/05/13