出版社内容情報
中世に地中海交易都市として栄えたドゥブロヴニクは現代のユーゴ紛争で激戦地になった。戦火から何度も復活した都市の社会史を解読。
バルカン半島クロアチア共和国の都市ドゥブロヴニクは、歴史的な意義と風光明媚な環境が調和した美しい世界遺産都市である。交易で得た豊かな資本が蓄積され、中世から現代まで何度も敵に脅かされたが、結集の象徴である守護聖人を支えに、城壁を死守してきた。現代でもなお城壁と守護聖人を生命線とする独自の歴史を読み解く。
内容説明
20世紀の戦火に見舞われた世界遺産都市は、いかにして「復活」を遂げたのか?「アドリア海の真珠」と称えられ、中世に地中海交易都市として栄えたドゥブロヴニク(現クロアチア共和国)は、ユーゴ紛争の激戦地ともなった。都市社会学の視点からその歴史的変遷をたどり、現代社会に通底する「都市と戦争」の関係を紐解く。
目次
序章 中世都市の現在
第1章 歴史都市を読み解く
第2章 アドリア海ダルマチアの都市
第3章 自治都市の成立と共同防衛
第4章 都市国家の秩序とリスク
第5章 都市共同体と守護聖人
第6章 共同利益と経済活動
第7章 共同体と階層分化
第8章 二〇世紀の戦火と弾痕
終章 歴史都市と現代社会
著者等紹介
武田尚子[タケダナオコ]
早稲田大学人間科学学術院教授。お茶の水女子大学文教育学部卒業。2000年、東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了、博士(社会学)。武蔵大学社会学部教授などを経て、2013年より現職。専門は都市社会学、地域社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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