出版社内容情報
帝国主義としての日本、民族主義下の中国、植民地下の台湾という三角関係を通じて生成される、日本統治下台湾人のアイデンティティに焦点を当てる。またヨーロッパ中心主義的な欧米のコロニアル/ポストコロニアル研究が陥った多くの問題を指摘し、世界各地で見られるアイデンティティ問題の理解について示唆的に論じた画期的書籍。
内容説明
植民地下の台湾において、人々はどのようにして「日本人」になったのか。苦渋に満ちた思考の道筋を辿り、台湾人アイデンティティのゆらぎを論じる。
目次
序章 かつて「日本人」だった人々
第1章 台湾の植民地化―日本による植民地化、脱植民地化、コロニアリズム研究の政治学
第2章 絡み合った抵抗―関係性、アイデンティティ、植民地下台湾における政治運動
第3章 同化と皇民化のあいだ―植民地プロジェクトから帝国臣民へ
第4章 反乱者から志願兵へ―霧社事件と原住民をれぐる野蛮と文明の表象
第5章 「濁流の中へ」―『アジアの孤児』にみる三重意識と植民地の歴史学
著者等紹介
チン,レオ[チン,レオ] [Ching,Leo T.S.]
荊子馨。1962年台北生まれ。デューク大学アジア・中東研究学部准教授。Ph.D.,University of California at San Diego
菅野敦志[スガノアツシ]
1975年山形県米沢市生まれ。名桜大学国際学群上級准教授。博士(学術)、早稲田大学。著書に『台湾の国家と文化』(2001、勁草書房、第33回発展途上国研究奨励賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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