出版社内容情報
中世都市はいかにして自由と平和を獲得していったのか。フランクフルトが、近世移行期にわたるまで平和共同体として歩んだその試練と苦難の歴史を浮き彫りにする。
フランクフルトは、ヨーロッパの十字路という地の利を活かしながら、都市領主への人格的隷属からの解放によって市民的自治を実現し、帝国と領邦の二元的権力構造のもとで、大市都市・選定都市として大いに繁栄した。こうした中世都市の経済的繁栄と自治市政にとって不可欠であった自由と平和の獲得・維持を、500年の歴史から析出する。
[関連書]
斯波照雄『中世ハンザ都市の研究』(勁草書房刊)
序 論
Ⅰ 中世都市の自由と平和
第一章 中世都市の成立と市民の自由
第二章 市民権と都市の平和
Ⅱ 帝国の平和と都市のフェーデ
第三章 国王選挙・帝国改革運動とフランクフルト
第四章 帝国ラント平和令と帝国都市のフェーデ
第五章 フランクフルトの領域支配政策
Ⅲ 大市の自由と手工業者・ユダヤ人問題
第六章 大市と商品・貨幣流通
第七章 手工業者と親方・職人問題
第八章 皇帝・市参事会とユダヤ人
Ⅳ 中世から近世へ――市民蜂起と都市の平和
第九章 フランクフルトの宗教改革運動
第十章 フェットミルヒ反乱
補 章 ヨハン・フィッヒァルト
――フランクフルトの法律家小伝――
結 論
注
あとがき
フランクフルト史(年表)
図版一覧
参考文献
事項索引
人名索引
独文目次
目次
1 中世都市の自由と平和(中世都市の成立と市民の自由;市民権と都市の平和)
2 帝国の平和と都市のフェーデ(国王選挙・帝国改革運動とフランクフルト;帝国ラント平和令と帝国都市のフェーデ;フランクフルトの領域支配政策)
3 大市の自由と手工業者・ユダヤ人問題(大市と商品・貨幣流通;手工業者と親方・職人問題;皇帝・市参事会とユダヤ人)
4 中世から近世へ―市民蜂起と都市の平和(フランクフルトの宗教改革運動;フェットミルヒ反乱;ヨハン・フィッヒァルト―フランクフルトの法律家小伝)
著者等紹介
小倉欣一[オグラキンイチ]
1937年東京都に生まれる。1959年早稲田大学文学部史学科卒業。東洋大学経済学部教授、早稲田大学文学学術院教授を経て、早稲田大学ヨーロッパ文明史研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 五右衛門新伝説 徳間文庫