出版社内容情報
道徳的反実在論の立場を徹底しつつ、なお道徳言明の真偽は問えるとするブラックバーン。彼はその立場を「準実在論」と呼んだ。道徳の善悪はものごとが帯びる性質なのか、それとも私たちの反応・態度に由来するものなのか。前者の実在論ならば性質にもとづく判断となり、道徳言明の真偽を問いうる。これに対し、後者の反実在論では、道徳言明の真偽は問いづらくなる。しかし、ブラックバーンは反実在論の立場を採りつつ、なお真偽は問えると主張した。それはいかにしてか。
監訳者まえがき
凡例
第一章 規則順守と道徳実在論
第二章 道徳実在論
第三章 付随性、再考
第四章 錯誤と価値の現れ方
第五章 倫理的な反実在論者になる方法
第六章 投影説を採る正当な理由
第七章 倫理的命題──それは何でないか
補遺 態度と内容(抄)
解説 ブラックバーンの準実在論の射程[大庭健]
監訳者あとがき
事項索引
人名索引
サイモン・ブラックバーン[サイモン ブラックバーン]
サイモン・ ブラックバーン(Simon Blackburn)
1944年生まれ. ケンブリッジ大学トリニティカレッジフェロー. 2011年までケンブリッジ大学バートランド・ラッセル哲学教授を務めた. 著書は, Essays in Quasi-Realism (Oxford University Press, 1993), Spreading the Word: Groundings in the Philosophy of Language (Oxford University Press, 1984) など.
大庭 健[オオバ タケシ]
大庭 健(おおば たけし)
専修大学教授. 著書に『善と悪――倫理学への招待』(岩波新書, 2006年), 『民を殺す国・日本――足尾鉱毒事件からフクシマヘ』(筑摩書房, 2015年)ほか多数. 訳書にアマルティア・セン『合理的な愚か者』[共訳](勁草書房, 1989年)ほか.
内容説明
善悪を判断するとき、われわれは何をしているのか。道徳言明の真偽を問える反実在論?!
目次
第1章 規則順守と道徳実在論
第2章 道徳実在論
第3章 付随性、再考
第4章 錯誤と価値の現れ方
第5章 倫理的な反実在論者になる方法
第6章 投影説を採る正当な理由
第7章 倫理的命題―それは何でないか
補遺 態度と内容(抄)
著者等紹介
ブラックバーン,サイモン[ブラックバーン,サイモン] [Blackburn,Simon]
1944年生まれ。ケンブリッジ大学トリニティカレッジフェロー。2011年までケンブリッジ大学バートランド・ラッセル哲学教授を務めた
大庭健[オオバタケシ]
専修大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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