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出版社内容情報
ムーア:観念論論駁,タルスキ:真理の意味論的観点と意味論の基礎,クワイン:存在と必然性に関する考察,ライル:系統的に誤解を招く諸表現,ストローソン:指示について
【目次】
ジョージ・E・ムーア
観念論論駁
アルフレッド・タルスキ
真理の意味論的観点と意味論の基礎
ウィラード・V・O・クワイン
存在と必然性に関する考察
ギルバート・ライル
系統的に誤解を招く諸表現
ピーター・F・ストローソン
指示について
内容説明
真理の定義、様相の問題、日常言語学派の形成など、共感と反発がせめぎ合い、多彩に繰り広げられる現代哲学の青年期。
目次
観念論論駁(ジョージ・E・ムーア)
真理の意味論的観点と意味論の基礎(アルフレッド・タルスキ)
存在と必然性に関する考察(ウィラード・V・O・クワイン)
系統的に誤解を招く諸表現(ギルバート・ライル)
指示について(ピータ・F・ストローソン)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
10
「フランス国王は男性ではない」という変な文は①フランス国王と呼ばれるxが少なくとも一つ存在し且つ②そのxが男性ではないとの複数の命題へ翻訳されてようやく事実に反する偽の文だと判る等(仏は大統領制)、分析哲学の古典を押さえた論集。例えばライル論文なら、A氏の正直さが彼に事実を言わせたと表現できても正直さという主体が実在するのではない表現の曖昧さを正していき、従来の哲学言語を切り崩す。しかし虚構や冗談も含む文脈抜きでは文の真偽を語るのは不可能と断じるストローソンが分析哲学に自己批判するラストで、綺麗にオチる。2020/05/17
roughfractus02
2
統辞的な真理論のみならず意味論の重要性を説くタルスキや、抽象的意味を退けてチョムスキーと論争を起こすクワインの論文から始まり、観念論の知覚分析を批判して知識の構造を厳密に提示しようとするムーア、文法形式と論理形式を日常言語への置き換えによって示唆するライル、そして同じ指示をテーマにしながらラッセルのdenotingをreferringによって批判するストローソンの議論の展開がある。前巻での論理実証主義へ向かう第二次大戦以前の議論に対して、この巻では論理実証主義への批判をめぐる第二次大戦後の議論を収録。2017/02/20
urza358
0
クワインのものは『論理的観点から』で別訳で再録。ライルとストローソンのものが特に面白い2010/05/04
田蛙澄
0
ムーアの議論は今一つピンとこなかったけど、タルスキのT文と真理についての議論は実在論とは必ずしも結びつかず純粋に論理的な適合の条件を述べてるという点でなるほどと思った。クワインの議論はまだ分析=必然性のもとに分例か析/総合の区分が残っているけど、存在汎化や普遍例化や形容詞の同じ指示語に見える語の置き換え不可能性は変数条件についての話として納得できた。 ライルの存在しない対象の主語は述語として処理できるというのや、ストローソンの表現と使用の区別から指示を使用者によるある発話での文脈におけるものというのも卓見2021/06/05