出版社内容情報
主著『存在と時間』は〈異常な興奮〉とそれは〈電光のごとく落ちこんできた〉といわれる。この時代の出発点を指示する哲学者の生涯と思想。
・・・本書において、あえて原語のほとんどすべてを
邦語に移し、その叙述をことごとに彼自身の著作か
らの引用で裏づけた。このことが、内容的にも難解
な彼の思想の理解をむしろさまたげはしまいかとお
それる。しかし他方、このような彼からのおびただ
しい引用が、巻末の索引をかねた訳語対照表ととも
に、かえって、これから彼に取組む人々へのなんら
かの手引となりうるかもしれない。
「はしがき」 より
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【目次】
序論 思想発展の歩み
1 『存在と時間』以前
2 『存在と時間』の成立とそれ以後
3 本書の意図
Ⅰ 存在論の歴史の破壊
1 〈初端〉と〈開始〉
2 西洋的思考の展開
3 形而上学の超克
Ⅱ 現存在
1 存在そのものへの方法的通路としての現存在
2 現存在の実存論的分析における実存範疇の展開
Ⅲ 存在
1 時間性と時間
2 歴史的運命
3 存在と人間との交渉
4 〈転回〉の問題
Ⅳ 哲学の自己解体
1 現象学
2 言葉 ― 存在の住家
3 将来の思考
4 思考と作詩
5 作詩者の使命
結び 批判的展望
内容説明
『存在と時間』およびそれ以後のハイデッガーの歩みを全体的視野のうちに捉える。「現存在」から「存在」へ、そして哲学の解体へ。
目次
序論 思想発展の歩み
1 存在論の歴史の破壊
2 現存在
3 存在
4 哲学の自己解体
結び 批判的展望