出版社内容情報
ヒトの道徳性はどのように進化したか。協同相手への配慮と敬意が集団全体に広がり、「客観的」道徳性が生み出されるまでを描き出す。
二者の協同的な狩猟採集から始まった相利共生的な相互依存関係は、「わたしたち」という共同主体へのコミットメント、文化集団との一体化へと発展し、道徳的アイデンティティの形成・維持に繋がった。比較心理学実験の成果と哲学的議論を融合させ、霊長類との共通祖先から現生ヒトにいたる道徳性の進化プロセスを体系的に論じる。
内容説明
ヒトの道徳性はどのように進化したか。比較心理学と哲学を融合させ、道徳性の進化プロセスを体系的に論じる。
目次
第1章 相互依存仮説
第2章 協力の進化(協力の基盤;大型類人猿の協力;血縁・友情に基づく向社会性)
第3章 二人称の道徳性(協同と援助;共同志向性;二人称の主体;共同コミットメント;「べき」の起源)
第4章 「客観的」道徳性(文化と忠誠;集合志向性;文化的主体;道徳的自己統制;善悪の起源;コーダ:エデンの園の後)
第5章 協力+(プラス)としてのヒト道徳性(道徳性の進化に関するさまざまな理論;共有志向性と道徳性;個体発生の役割)
結論
著者等紹介
トマセロ,マイケル[トマセロ,マイケル] [Tomasello,Michael]
1950年生まれ。1980年、ジョージア大学にて博士号を取得(心理学)。デューク大学教授、マックス・プランク進化人類学研究所名誉所長
中尾央[ナカオヒサシ]
1982年生。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学、京都大学)。現在は南山大学人文学部准教授。専門は自然哲学・人間進化学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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