出版社内容情報
災害時の行動はいかにあるべきか。ハリケーン、テロなどの災害事例を基に、功利主義、義務論、徳倫理など倫理学の観点から検討する。
命にかかわる脅威に直面した状況では、誰がどのような行動をとるべきなのか。地震、竜巻、鳥インフルエンザなどの様々な災害の事例を挙げ、災害時の行動のあり方について、倫理学の観点から論じる。また、政治学の視点から、災害に関する道徳についても検討する。政策決定と倫理学をつなぐ一冊として、防災行政関係者にも参考となる。
内容説明
命にかかわる災害時、誰が、どのような行動をとるべきなのか。感染症が蔓延し人工呼吸器がたりないとき、誰を優先させるのか。政府は被災者をどこまで救済・補償すべきなのか。地震・ハリケーン・テロ・感染症などの具体例を元に、功利主義、義務論、徳倫理など倫理学の観点から、人々の行動のあり方を検討する。政策決定と倫理学を考える際、大いに参考となる一冊。
目次
第1部 倫理(防災計画―最大数を救うことが最善なのか?;救命ボートの倫理と災害―太った男を吹き飛ばすべきなのか?;災害時の徳―ミッチ・ラップとアーネスト・シャクルトン)
第2部 政治(社会契約―トマス・ホッブズ、ジョン・ロック、アート・スピーゲルマン;公共政策―スネーク・フライト、ペンタゴンの火災、そして災害の権利;不利な人々と災害―ハリケーン・カトリーナ)
結論―災害の倫理綱領、その意味するところと水危機
著者等紹介
ザック,ナオミ[ザック,ナオミ] [Zack,Naomi]
1970年、コロンビア大学で博士号を取得後、20年のブランクを経て、1990年学界に復帰、ニューヨーク州立大学オールバニ校で教鞭を執る。2001年からオレゴン大学哲学科教授
〓橋隆雄[タカハシタカオ]
熊本大学名誉教授。東京大学大学院博士課程修了(哲学)。博士(文学)。倫理学関連の編著多数
阪本真由美[サカモトマユミ]
兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科教授。京都大学大学院情報学研究科博士後期課程修了。博士(情報学)
北川夏樹[キタガワナツキ]
名古屋大学特任助教。京都大学大学院修士課程修了。修士(工学)。専門は土木計画学(防災減災計画など)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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