出版社内容情報
個人の自由か? はたまた政府の介入か? 21世紀最大の難関を前に「人間の合理性」を徹底的に考え抜き、新たな可能性を切り開く!自分の利益は自分が一番よくわかっているはず? しかし、最近のカーネマンらの行動経済学は、それが間違いだということを示している。では政府の介入を勧めるリバタリアン・パターナリズムが正しいのか? しかしこのパターナリズムもまた、誤った合理性を前提にしているのだ。新たな道を開くため、「合理性の観念」を転換させよう。
序 論 自由はなぜ必要なのか?
0・1 自由に選べばうまくいく?
0・2 本書の概要(1)──準備篇
0・3 本書の概要(2)──批判篇
0・4 本書の概要(3)──展望篇
第?部 準備篇
第1章 自発的交換という多義図形
1・1 猿蟹合戦
1・2 すれ違い
1・3 二つの自己利益観
第2章 パターナリズムの因数分解
2・1 何をいまさら?
2・2 パターナリズムの構成要素
2・3 パターナリズム批判の分類
第?部 批判篇
第3章 一匹目のキマイラ
3・1 ホモ・エコノミクス仮説
3・2 顕示選好理論
3・3 キマイラとしての自由放任主義
第4章 リバタリアン・パターナリズムの台頭
4・1 人間像の転換
4・2 反パターナリズム批判
4・3 選択と利益の両立
第5章 二匹目のキマイラ
5・1 パターナリズムの概念をめぐって
5・2 最大化としての合理性の失敗
5・3 内的整合性の失敗
第?部 展望篇
第6章 中庸の徳を求めて
6・1 計算の複雑性
6・2 最小合理性
第7章 限定合理性は合理的か?
7・1 標準的な経済学における理解
7・2 行動経済学における理解
7・3 生態学的合理性
第8章 パターナリズムの余地
8・1 パターナリズムの環境
8・2 パターナリズムの手法
おわりに
参考文献
人名索引
事項索引
若松 良樹[ワカマツ ヨシキ]
若松 良樹(わかまつ よしき)
1958年、宮城県生まれ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。同大学院で博士(法学)を取得。ハーバード大学客員研究員、成城大学法学部教授などを経て、現在:学習院大学法務研究科教授。専門は法哲学。主著:『センの正義論』(勁草書房、2003年)、『政治経済学の規範理論』(共編、勁草書房、2011年)など。訳書にアマルティア・セン『合理性と自由(上下巻)』(共監訳、勁草書房、2014年)など。
内容説明
自分の利益は自分が一番よくわかっているはず?しかし、最近のカーネマンらの行動経済学は、それが間違いだということを示している。では政府の介入を勧めるリバタリアン・パターナリズムが正しいのか?しかしこのパターナリズムもまた、誤った合理性に基づいた「キマイラ」なのだ。新たな道を開くため、合理性の観念を転換させよう!
目次
序論 自由はなぜ必要なのか?(自由に選べばうまくいく?;本書の概要1 準備篇;本書の概要2 批判篇;本書の概要3 展望篇)
第1部 準備篇(自発的交換という多義図形;パターナリズムの因数分解)
第2部 批判篇(一匹目のキマイラ;リバタリアン・パターナリズムの台頭;二匹目のキマイラ)
第3部 展望篇(中庸の徳を求めて;限定合理性は合理的か?;パターナリズムの余地)
著者等紹介
若松良樹[ワカマツヨシキ]
1958年、宮城県生まれ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。同大学院で博士(法学)を取得。ハーバード大学客員研究員、成城大学法学部教授などを経て、学習院大学法務研究科教授。専門は法哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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