内容説明
『インターネットは民主主義の敵か』『実践行動経済学』の著者が、「民主的熟議」と「司法の正義」の暗部‐ダークサイド‐に深くメスを入れる。みずから選ぶ必読の5編。徹底したアイディアに溢れる政治の根本問題打開の武器庫。
目次
第1章 熟議のトラブル?―集団が極端化する理由
第2章 共和主義の復活を越えて
第3章 司法ミニマリズムを越えて
第4章 第二階の卓越主義
第5章 第二階の決定
著者等紹介
サンスティーン,キャス[サンスティーン,キャス][Sunstein,Cass R.]
1954年生まれ。ハーバード大学ロースクール教授。専門・憲法学、行政法、環境法、法哲学。1978年ハーバード大学ロースクール修了。連邦最高裁判所で最高裁判事補佐官を務めた他、マサチューセッツ州最高裁判所、米国司法省等に勤務。1981年よりシカゴ大学、2008年から現職。2009年、行政管理予算庁の情報・規制問題室長に就任
那須耕介[ナスコウスケ]
京都大学人間・環境学研究科准教授。法哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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taming_sfc
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熟議民主主義の必要性が高まる現在、しかしながら、熟議民主主義の難しさについて指摘する本書は重要。2019/10/28
抹茶ケーキ
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憲法学者の論集。熟議は常にいいものだと思われがちだが、うまく場を作らないと極化した集団が生まれてしまう。なので熟議を成立させるためには、「異なる孤立集団に属する構成員たちと最終的には接触をもつ」という条件を満たす必要がある(64頁)。心理学では集団極化現象もサイバーカスケードも常識に近いけど、ネトウヨとかの分析には使いやすい話だし、それらの概念を政治学ないし憲法学に持ち込んだところに価値があるんだろうか。2017/12/06