内容説明
子どもの最初の驚きと問い。最初の問いから生きることの希望へとつながる道。哲学と教育の可能性について考える。
目次
第1部 子どもたちの問い―哲学への欲求(幼年期の問い―世界が「アル」ことの不思議;実存的問い―「自分」という不思議;「世の中」と自分―人間であることへの問い;自分と他者)
第2部 問いから探求へ(哲学の効用;哲学を学ぶ/教える;哲学の場所)
著者等紹介
森田伸子[モリタノブコ]
1945年中国に生まれる。1966年お茶の水女子大学教育学部卒業。1971年東京大学大学院教育学研究科博士後期課程満期退学。現在、日本女子大学人間社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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踊る猫
29
世界に生まれて初めて触れた時の、けっして「かんぜんに受け容れられた」と感じられたわけではなくそれどころか「傷つけられた」とさえ感じたかもしれないその違和感ないし脅威。森田伸子のこの書物はそうした「違和感ないし脅威」がじっさいに立ち上がる瞬間を現場にいる人物として(つまり、自分の思考を代弁させるのではなく子どもたちを「他者」として尊重してあつかうかたちで)つかまえることに成功している。「哲学は子どもにとってこそふさわしい」といういっけんすると陳腐なテーマをあつかいながら、その言葉はあなどれない強度をそなえる2026/02/05
踊る猫
23
著者の優しさに触れた気がした。子どもたちの無垢な、だが恐ろしいほど切実で率直な問いに対して著者は誠実に答えようとしている。デリダやハイデガーを引用するその手付きはしかし、決してアカデミズムにむやみに淫しようとしていない。この著者の中で血肉化した哲学が開陳されていて、その手堅さに唸った。それにしても、この本で書き留められる子どもたちの言葉のなんと鋭いことか。中には確かな「SOS」を発している子も居て、その子たちにこの本の言葉が必ず届きうるとも信じたくなる。難しい哲学をありがたがるのではなく平易で温もりがある2023/01/18
kawauso
3
自分の子の事を考えながら読んだ。子どもの存在論的な問いは、暇で何もすることのない、でも全てが満たされている状態から生まれるとあって、私の子もそうして世界の不思議について興味を持ち、考えてほしい。だからそのために、安心できる場所でありたいと思う。一方で成長するにつれ、他者との関係や世界との折り合いのつけ方に悩んでしまったとき、どんな言葉をかけることができるのだろうと思った。2025/02/16
酔うた
1
子どもは本来的に哲学的な存在だが、どんどん哲学から離れていく。子供に哲学を取り戻すためにはどうしたらよいのか、どう考えたらよいのかをこれほど真面目にとらえた本は初めて。思想に振り回されない人間の幸せ・喜びを回復させるための思考実験。これこそ哲学のルネッサンス。2018/03/28
ねこみ
1
洋書のように綺麗な日本語で綴られる物語2011/12/10
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- 和書
- 父からの手紙




