内容説明
ブラック、ビアズリー、サール、レヴィン…。今世紀、新たな展開をみたメタファー論を原点からたどり、認識と創造性を探る。
目次
メタファー論の原点(隠喩;隠喩のひねり;隠喩の意味論)
メタフファーの行為論(隠喩;隠喩の標準的な読解法と文学的隠喩)
レトッリクの広がり(視覚的隠喩;提喩と換喩;隠喩と幼児の認識)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うえ
6
「リクールは、意志と人間の過誤という倫理学的問題より出発し、悪の問題が無意識の領域に根をはり、神話の象徴表現と結びついているところから、フロイト研究をてことして解釈学の地平を開いてきた…その隠喩論は…『生きた隠喩』に集約される。生きた隠喩とは、死んだ隠喩のように語彙化されていない、真の隠喩のことである。このような隠喩を発話することは、辞書の中にある語彙を単に使用するのとは異なり、或る創造的発見を前提とすることであり、それを理解することもただ字義通りの理解とは異なる創意を必要とするものである」2016/01/02
はやー
0
タイトルには「レトリック」とあるけど、収録論文のほぼすべてが隠喩を扱った論文。どれも面白い。2017/12/17