現象学入門―新しい心の科学と哲学のために

個数:
電子版価格
¥3,630
  • 電子版あり

現象学入門―新しい心の科学と哲学のために

  • 出版社からのお取り寄せとなります。
    入荷までにおよそ1~3週間程度かかります。
    ※商品によっては、品切れ等で入手できない場合がございます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【出荷までの期間】
    ■通常、およそ1~3週間程度

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆上記期間よりも日数がかかる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆品切れ・絶版等により入手できない場合がございます。
    ◆品切れ・絶版等の確認に2週間以上かかる場合がございます。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • 店舗受取サービスはご利用いただけません。

    ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
  • サイズ A5判/ページ数 312p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326102686
  • NDC分類 116.7
  • Cコード C3010

出版社内容情報

フッサールから現代の身体性認知科学へ――現象学という思想的潮流は心の科学とどう結びついて展開してきたのか。歴史と展望を示す。

謝辞





第1章 カントとヴント──18世紀と19世紀の背景

 1.1 カントの批判哲学

 1.2 ヴィルヘルム・ヴントと科学的心理学の興隆



第2章 エトムント・フッサールと超越論的現象学

 2.1 超越論的現象学

 2.2 ブレンターノ

 2.3 論理学と心理学のあいだ

 2.4 イデーン

 2.5 時間意識の現象学



第3章 マルティン・ハイデガーと実存的現象学

 3.1 日常的世界の理解可能性

 3.2 デカルトと事物存在性

 3.3 世界内存在

 3.4 他者との共存在と世人

 3.5 実存的な自己の概念

 3.6 死、責め、本来性



第4章 ゲシュタルト心理学

 4.1 ゲシュタルト学派による原子論的心理学への批判

 4.2 知覚と環境

 4.3 ゲシュタルト心理学の影響



第5章 モーリス・メルロ=ポンティ──身体と知覚

 5.1 『知覚の現象学』

 5.2 現象学、心理学、現象野

 5.3 生きられた身体

 5.4 知覚の恒常性と自然的対象



第6章 ジャン=ポール・サルトル──現象学的実存主義

 6.1 サルトルによる自己の存在論

 6.2 不安、前反省的自己、自己欺瞞

 6.3 身体と知覚にかんするサルトルの見解

 6.4 その他の現象学──ボーヴォワール、ヤング、アルコフ



第7章 ジェームズ・J・ギブソンと生態心理学

 7.1 ウィリアム・ジェームズ、機能主義、根本的経験論

 7.2 ギブソンの初期の仕事──二つの例

 7.3 生態学的アプローチ

 7.4 生態学的存在論

 7.5 アフォーダンスとインビテーション



第8章 ヒューバート・ドレイファスと認知主義への現象学的批判

 8.1 認知革命と認知科学

 8.2 「錬金術と人工知能」

 8.3 『コンピュータには何ができないか』

 8.4 ハイデガー的人工知能



第9章 現象学的認知科学

 9.1 フレーム問題

 9.2 急進的身体性認知科学

 9.3 ダイナミカルシステム理論

 9.4 ハイデガー的認知科学

 9.5 エナクティヴィズム

 9.6 感覚運動アプローチ

 9.7 科学的現象学の将来



参考文献

訳者解説[田中彰吾・宮原克典]

索引

ステファン・コイファー[ステファン コイファー]
著・文・その他

アントニー・チェメロ[アントニー チェメロ]
著・文・その他

田中 彰吾[タナカ ショウゴ]
翻訳

宮原 克典[ミヤハラ カツノリ]
翻訳

内容説明

フッサールから現代の身体性認知科学へ―。現象学という思想的潮流は、心の科学とどう結びついて展開してきたのか。明晰な論述スタイルで、心理学や認知科学との関係に重点を置きつつ現象学の歴史と現代の展開を描く新しい入門書!

目次

第1章 カントとヴント―18世紀と19世紀の背景
第2章 エトムント・フッサールと超越論的現象学
第3章 マルティン・ハイデガーと実存的現象学
第4章 ゲシュタルト心理学
第5章 モーリス・メルロ=ポンティ―身体と知覚
第6章 ジャン=ポール・サルトル―現象学的実存主義
第7章 ジェームズ・J.ギブソンと生態心理学
第8章 ヒューバート・ドレイファスと認知主義への現象学的批判
第9章 現象学的認知科学

著者等紹介

コイファー,ステファン[コイファー,ステファン] [K¨aufer,Stephan]
1969年生まれ。スタンフォード大学博士課程修了。フランクリン&マーシャルカレッジ哲学教授(John Williamson Nevin Memorial Professor of Philosophy)。専門領域はハイデガー、とくにその論理学にかんする見解、実存的な自己概念、およびカント解釈。共著にCambridge Companion to Being and Time(Cambridge University Press,2013),Routledge Companion to Nineteenth Century Philosophy(Routledge,2010)など

チェメロ,アントニー[チェメロ,アントニー] [Chemero,Anthony]
1969年生まれ。インディアナ大学博士課程修了。シンシナティ大学哲学・心理学教授(Professor of Philosophy and Psychology)。専門領域は、非線形ダイナミカルモデリング、生態心理学、複雑系、現象学、人工生命をめぐる諸問題。主著にRadical Embodied Cognitive Science(MIT Press,2009)など

田中彰吾[タナカショウゴ]
1971年生まれ。東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。東海大学現代教養センター教授。2013~14年・2016~17年、ハイデルベルク大学精神社会医学センター研究員

宮原克典[ミヤハラカツノリ]
1982年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。ハーバード大学哲学研究員(日本学術振興会海外特別研究員)、東京大学大学院総合文化研究科学術研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Gokkey

10
カントの批判哲学からスタートし、科学的心理学の流れ(カント~ヴント~ゲシュタルト心理学~ギブソンの生態学的心理学)と、超越論的現象学(フッサール~ハイデガー~メルロポンティ~サルトル)の流れに分かれるが再度合流し、現象学的認知科学という名の下にエナクティヴィズムや感覚運動アプローチという最近の考え方まで導いてくれる。一周(?)回って認知システムは外部世界の内部モデルではなく、環境との相互作用を通じて状態を変化させるものに過ぎないという、極めてユクスキュル~ハイデガー世界内存在的な世界観を導くように見える。2020/02/13

9
現象学前史とも言うべきカントの批判哲学、ヴントによる還元主義的実験心理学を経由することで現象学が現れる歴史的な背景を描き出し、フッサール、ハイデガー、サルトル、メルロ=ポンティ、ギブソン(と通奏低音としてのゲシュタルト心理学)の思想を浚う。最終的に現代の認知科学における現象学が果たした役割へと話は進んでいくが、現象学という思想の世界認識が最先端の科学と哲学が合流する場において今尚アクチュアルなものであるという事実がとても刺激的。構成もとても巧みで章を進めるごとに現象学的な思考に対する理解が深まっていく。2021/12/16

hakootoko

5
とりまこれ!2022/12/18

S.J.

4
AIによる完全自律(判断)型ロボットを、人の指示がなくとも自然に課題を達成できるよう設計しようとする際に、恐らく最も解決困難なハードルとなるであろうフレーム問題。このような問題の解決には認知科学の発達が不可欠であるが、その根底には現象学的問題が深く関わっている。本書は現象学的認知科学を論じることを最終目標に据え、そこに至る系譜において重要な哲学的知見や心理学的知見を紹介している。タイトルは「現象学入門」であるが、通常の現象学の解説書と比べて特徴のある構成となっていることに注意する必要があるであろう。2019/06/22

Yoshi

1
現象学入門ですが、フッサールとかメルロ=ポンティ、ハイデガーだけでなく、ハイデガー研究者のドレイファスの人工知能批判やギブソン、ゲシュタルト心理学など、現象学の入門書というより、現象学が人工知能や認知科学の新しい思想にどう影響しているかという本。現象学の影響に関しては、この本のストーリーに限る話ではないと思うので、ちょっと偏りがあるレビューという感じ。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12936734
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品