内容説明
脳科学、生殖技術、性別越境、全球シミュレーション…。21世紀における生命科学とテクノロジーの進展は、われわれの生を徹底的に唯物化し、操作可能なものにした。守られるべき人間の規範を前提とする生命と技術の倫理だけでは、この新しい状況に対応できない。哲学、社会学、人類学の知見から、未来の地平における新しい人間のあり方を探る。
目次
第1部 テクノロジーと生の未来(脳の身体/テクネー論;陸と海からなる機械―気候変動の時代におけるコスモロジーとテクノロジー;宇宙時代の自然=社会哲学―社会生成の装置の過去・現在・未来)
第2部 ネオリベラル/リスク社会とサイエンス(オナニスト達の憂鬱―リベラルな福祉国家におけるエロス;不可視のリスクに起因する不安のコミュニケーションをどう捉えるべきか―静かなる時限爆弾“アスベスト”に蝕まれた人々の叫び)
第3部 文化に介入するバイオロジー(赤ちゃん工場、賃貸用の子宮―インドにおける代理出産をめぐって;女形、異性装者、ゲイ―バイオサイエンスの時代におけるジェンダーとセクシュアリティを考える;性別越境を支える身体イメージ―宝塚歌劇の男役を事例に)
著者等紹介
檜垣立哉[ヒガキタツヤ]
1964年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。大阪大学大学院人間科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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