時間にとって十全なこの世界―現在主義の哲学とその可能性

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時間にとって十全なこの世界―現在主義の哲学とその可能性

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  • サイズ A5判/ページ数 207p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326102426
  • NDC分類 112
  • Cコード C3010

内容説明

過去と未来は存在せず、ただ現在だけがある!?現在主義の哲学からはじまる時間論の新たな展開。時間の謎に魅了されるすべての人へ!

目次

第1章 現代時間論のバトルライン(マクタガートの遺産;マクタガートに対してどのように応答するべきか ほか)
第2章 ソクラテスについての真理(基礎づけの問題;基礎づけの原理を疑う ほか)
第3章 失われた今を求めて(特殊相対性理論からの批判;特殊相対性理論と絶対的同時性 ほか)
第4章 時間の経過(時間の経過;変化の理論としての現在主義 ほか)
第5章 時間の非対称性(時間の非対称性と時間のなかの非対称性;ルクレティウス主義とグローバリズム ほか)

著者等紹介

佐金武[サコンタケシ]
1978年京都府に生まれる。2010年京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。2013年京都大学文学博士号取得。現在、関西大学他非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

田蛙澄

1
わりと永久主義に本当らしさを感じてしまうのだけど、でも死を考えると死んだら非存在になるという直観は現在主義によって正当化されると思うので読んでみた。一番気になっていた相対性理論との関係では、確かに存在論としての検証主義を退けるというのはそれなりに説得力があるが、光による同時性と存在論としての絶対的同時性を別の次元の問題と考えるのには些か違和感がある。グローバリズムは存在論としては説得力があるが、原子論的な基礎づけは我々の過去言明が既に分散している各原子を志向しているというのは無理があるように思う。2018/07/14

1
本書は、分析形而上学の時間論を主題としており、「実在するのは現在のみである」という現在主義という立場が擁護される。イントロダクションの役割を果たす1章の後は、現在主義が直面する二つの困難に対処する2章と3章、変化の次元としての時間を擁護できるという現在主義の長所を明らかにする4章と5章に大きく分けられる。どの章も興味深かったが、とりわけ「過去に関する真理の基礎づけの問題」を扱う2章、「現在主義が時間の非対称性をどのように扱えるのか」という問題を扱う5章が興味深かった。2015/04/21

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