出版社内容情報
90年代以降のフランクフルト学派。『事実性と妥当性』、『承認をめぐる闘争』、『正義の他者』を中心に、現代の批判的社会理論を分析する。討議と承認の論理。
民主的法治国家は、どのようにみずからの意思形成を正統化し、外部の「他者」を包摂しようとするのか。『事実性と妥当性』、『承認をめぐる闘争』、『正義の他者』を中心に、ハーバーマスとホネットの理論を比較しながら分析する。1990年代以降のフランクフルト学派はどのように「法・権利関係」や「公共圏」の問題へむかっていったか。
[関連書] 毛利透 『民主政の規範理論』 (勁草書房刊)
内容説明
民主的法治国家はどのように意思形成を正統化し、外部の「他者」を包摂しようとするのか。『事実性と妥当性』『承認をめぐる闘争』『正義の他者』を中心に、現代の批判的社会理論―ハーバーマスとホネット―の論理構造を分析する。
目次
第1部 討議理論の道徳的側面―ハーバーマスの討議倫理学(ハーバーマスの討議倫理学の基本構想;ハーバーマスの討議倫理学の位置設定と論争状況―カント対ヘーゲル ほか)
第2部 法の討議理論の展開―ハーバーマスの『事実性と妥当性』の法理論(権利体系の再構成;民主的法治国家における意思形成 ほか)
第3部 討議理論と文化的多元主義―ハーバーマスと差異の承認(法治国家の空洞化と「手続き主義的法パラダイム」;ハーバーマスと多文化主義―ハーバーマスとテイラー)
第4部 批判的社会理論の承認論的転回―アクセル・ホネットの社会理論(承認論の現在的座標―ホネット理論の基本的問題設定;ホネット理論の展開と諸論争―ポストモダニズム、公共圏論、フェミニズムとの論争)
著者等紹介
日暮雅夫[ヒグラシマサオ]
1958年埼玉県に生まれる。1992年早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。現在、盛岡大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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