出版社内容情報
「責任がある」「責任を間う」とはどのようなことなのか。重みと痛みを伴う、もろく危い責任実践の保障を核とした法制度の構想。
人間は、責任を問い、責任を負い、責任を果たす、責任に日々関わらざるをえない存在である。重みと痛みを伴うがゆえに、もろく危いわたしたちの責任実践の核には、「応答」の理念がある。「負担」ではなく「応答」の保障という統一的な視点から法制度を解釈し、修復的司法や象徴的賠償論などを論じる。
関連書:北田 暁大『責任と正義』(小社刊)
第一章 責任の忘却
一 責任という問題
二 構成
三 方法
第一部 責任の意味
第二章 責任概念の分析
一 責任の構造
二 責任の分類
三 責任の概念
第三章 決定論問題
一 問題構成
二 他行為不可能性論
三 機械論
第四章 負担責任論
一 負担責任論
二 負担責任論批判
第五章 応答責任論
一 応答
二 契約論と理由応答
三 契機
四 位置価
第二部 責任の制度
第六章 責任保障としての法
一 法の機能
二 責任法
第七章 責任法の危機
一 責任法のジレンマ
二 責任の過程論
三 責任の応答化
注
あとがき
索引
内容説明
責任を問い、責任をとり、責任を負い、責任を果たす…「責任」と関わらずには生きていけないわれわれの、あやうく、もろい営みを保障するものこそが法である。立法と司法の双方を視野に収めうる一般理論の構想。
目次
責任の忘却
第1部 責任の意味(責任概念の分析;決定論問題;負担責任論;応答責任論)
第2部 責任の制度(責任保障としての法;責任法の危機)
著者等紹介
滝川裕英[タキカワヒロヒデ]
1970年愛知県に生まれる。1993年東京大学法学部卒業。現在、大阪市立大学大学院法学研究科助教授(法哲学)
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