出版社内容情報
芸術・デザイン関係ではパースとともに著名なベンゼの初邦訳!美学を任意の対象の〈美的状態〉を精密な方法で分析する科学と考え,学際的に客観的・実質的美学を追求する。
目次
Ⅰ 情報理論的美学入門
1 抽象記号論
2 一般レパートリー理論
3 記号と情報
4 世界の物理的、記号論的、美的同定
5 美的状態
6 数量的マクロ美学
7 最終的なマクロ美学的類別
8 数量的ミクロ美学
9 生成美学
10 価値美学
11 主観―客観―テーマ
Ⅱ 小規模のテクスト理論
1 実質的テクストの概念
2 抽象テクスト集合論
3 テクスト統計学
4 テクスト代数
5 テクストトポロジー
6 テクスト記号論
7 アナログ言語とデジタル言語
8 テクスト意味論
9 テクスト美学
10 テクストのオートマトン理論
11 合成テクスト
12 3項的記号システムとしての言語
13 隠喩理論
14 言語と文明
15 都市様式と記号論
訳者あとがき
文献一覧
事項・人名索引
著者について
内容説明
情報美学の創始者による待望の書!芸術・デザインを合理的・客観的に理解するための画期的な試み。コンピューター時代の芸術に革新的アイディアをもたらすと評価されたベンゼ美学の入門書。
目次
1 情報理論的美学入門(抽象記号論;一般レパートリー理論;記号と情報;世界の物理的、記号論的、美的同定;美的状態 ほか)
2 小規模のテクスト理論(実質的テクストの概念;抽象テクスト集合論;テクスト統計学;テクスト代数;テクストトポロジー ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
3
論理を現象(ファネロン)から捉え直したパースは、従来論理の命題→述語→様相の手順を反転し、主観的な様相を存在と位置付けた。一方彼はこの存在様相を個別性でなく一般性として扱い、論理学を美を扱う規範学に含めた。著者は、パースの考えから美の論理的な「共実在性」を抽出し、記号論を美学に導入する契機とする。本書は古典美学を巨視的な対象存在を扱うのに対し、現代美学は音や色彩や隠喩、構図等の微視的機能を扱うとして、記号論によるコンピュータ時代の情報美学を提唱する。原書出版(1969)後、28年を経ての邦訳(1997)。2017/08/29
yamadamada
0
目的の本の隣に並んでいたのでタイトルにひかれて読んだのだが…まえがき、序文は何とか読んだ。しかし、本文の1頁目から全く理解できない驚きの本。具体例が何もない。パースの記号論や情報理論を援用しているというが、それらを学んだ後に読めば理解できるのか?(否。できないだろう。)無念。2010/04/07