内容説明
未利用な地域資源をいかに活用するか、それが本書の材料となった調査に与えられた課題であった。地域の記憶を遡れば、未利用な地域資源はかつて活用されていたものばかりである。それが放棄されてきたのは、地域資源が変わったのではなく、それを活用していた社会・経済システムが変わったためである。したがって、未利用な地域資源を活用することとは、それを活用していた、かつての社会・経済システムを見直し、取り戻すことを抜きに語ることはできない。では、地域において失われた社会・経済システムとは何か。失われた社会・経済システムを取り戻すためにはどのようにしたらよいか。その具体的な回答を本書に記している。
目次
第1章 地域資源の定義と歴史(地域資源とは?;社会経済の変化と地域資源活用の歴史)
第2章 未利用な地域資源の再評価(新たな価値観で見直す地域資源;地域資源が秘める可能性を探る)
第3章 未利用な地域資源の活用事例(村民総参加で雪だるま(石川県白峰村)
木の葉と花のつま物をビジネスに(徳島県上勝町) ほか)
第4章 地域資源活用の三大コンセプト(エコロジカルな視点での地域資源活用;ローカリズムにこだわった地域資源活用 ほか)
第5章 未利用な地域資源の活かし方(眠っている地域資源を掘り起こすには?;地域資源を徹底活用―Y町でのシミュレーション)