内容説明
万葉集に歌い込まれ、今も変らず日本の四季を豊かに彩る草木90種を月ごとに配列。花と歌にまつわる興味深いエピソードと、美しいカラー写真で綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
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万葉集に出てくる野の草花についてのエッセイ集。清楚で凛とした美しい写真が添えられており、これを眺めるだけでも心が洗われる。自分の知らない花や草が多過ぎて、恥ずかしくなった。万葉の時代は苛烈な政争が多かった。そのために万葉の歌人たちは、野に咲く花を眺めることで、慰められたと後書きにある。その通りだと思う。万葉集の草花は華麗なものは少なく、楚々とした美しさがある。歌人達は、野山にひっそりと息づく花を見ることで、本当の自分に立ち返り、短い間の慰安を得たのだろう。散歩する時に、もっと野の草花に目を向けようと思う。2017/09/29
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- 和書
- 律令註釈書の系統的研究