内容説明
セミノスケは長い地下生活を終えて、ある夏の日、ふたたび地上に現れた。生まれたところも木。育ったところも木。そしてセミノスケは今、一生涯のクライマックスを木で迎えようとしている。羽化のときがきたのだ。脱皮がすすむ。羽がのびる。グングンのびる。セミノスケはついに、セミしぐれの聞こえる森へと飛びたった。
目次
第1章 夜の森、羽化のドラマ―幼虫が成虫に変身する
第2章 木の枝で生まれる―ふ化して土にもどるまで
第3章 地下での生活―土の中での長い幼虫時代
第4章 森にひびくセミしぐれ―太陽の下でのセミの生活
第5章 木の上の出会い―セミが子孫を残す方法
スペシャルインタビュー橋本洽二さんに聞く―木とともに生きるセミたちの話