内容説明
田川航の拾った子犬は後ろ足が切られて足首から下がない。いじめを受けていた航は、そんな子犬に自分の姿を重ね、未来への希望をたくして希と名づける。希は同情の言葉をかける人にさわられるのはいやがるのに、航のクラスメートにはだまってじっとなでられている。その子たちもまた、なにかしらの傷を心にかかえていた。まるでみんなの心の薬箱のようになっていく希。航は希のいない人生など考えられなくなっていた。そんな時、航はクローンペットを作る会社があることを知る。そのホームページにはこう書いてあった。大切なペットが再び同じ姿で誕生します。まさに「命のコピー」。失くしてしまった大切な命が再び同じ姿で生まれるとしたら…あなたはそれを望みますか?15万部「犬たちをおくる日」の著者がおくる衝撃の物語。
著者等紹介
今西乃子[イマニシノリコ]
大阪府岸和田市生まれ。主に児童書のノンフィクションを手がける。執筆のかたわら愛犬を同伴して行う「命の授業」をテーマに小学校などで、出前授業を行っている。日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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