内容説明
人間にすてられ、きずつけられ、いのちのきげんをきられたぼろきれのような犬たちを、まるでまほうをかけるように、だれからもあいされるかわいい犬に生まれかわらせる。安並さんは、そんないのちのまほうつかい。ベストセラー「犬たちをおくる日」「ドッグ・シェルター」の著者がおくる、初めての写真絵本。
著者等紹介
今西乃子[イマニシノリコ]
大阪府岸和田市生まれ。航空会社広報担当などを経て、児童書のノンフィクションを手がけるようになる。執筆のかたわら国際理解や、愛犬を同伴して行う「命の授業」をテーマに小学校などで出前授業を行っている
浜田一男[ハマダカズオ]
千葉県市原市生まれ。1984年フリーとなり、写真事務所を設立。第21回日本広告写真家協会(APA)展入選。企業PRおよび、雑誌等の撮影に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かいゆう
25
【2015神奈川県夏のすいせん図書3・4年生】娘の読書感想文本。動物愛護センターに連れてこられた犬たちの、悲しそうな表情…。犬を飼うまで、深く考えた事のない世界でした。安並さんに引き取られ、まほうをかけられた犬たちが、新しい犬親さんの家族に囲まれて生き生きとしているのを見て、本当に幸せそうだと感じました。今西さんの本は4冊目。読むたびに、親として大事に育てていこうと、気持ちが引き締まります。2015/08/08
十六夜(いざよい)
19
動物愛護センターで殺処分されるはずだった犬や猫を連れて帰り、愛情を与えて躾をして新しい飼い主さんの元へ送り出すぷりんママさんのノンフィクション。手放した人たちはそこで縁が切れてそれで終わりかもしれないけど、殺処分しなきゃいけない人達は皆心を痛めてるはず…とずっと思ってた。こういった事実はどんどん知ってもらって少しでも辛い思いをする犬や猫を減らす方向に向かわせて欲しい。我が家の捨て猫も最初は汚れてダニはいるわ、結膜炎で目も開かないわ散々な姿だったけど、今は天真爛漫。うちの子も魔法にかかってると思いたい。2017/05/13
鈴
18
子犬のときの可愛さから先々考えずに安易に飼う人が増え、最近は雑種だけでなく人気種もたくさん捨てられている。どうしようもなく手離さなければならないこともあるだろうが、捨てるのではなく新しい飼い主さんを探す努力をしてほしい。安並さんの行いは、動物好きなら簡単かと言ったら全くそうではなく、金銭的肉体的時間的に余裕がないと大変なことになる。安並さんには頭が下がる思いでいっぱいだ。この本を読む子供たちが、動物たちのいのちの大切さを真に理解してくれたら、今後少しでも捨てられるいのちが減ってくれるのではないだろうか。2015/08/30
ぱお
16
もう涙なしでは読めませんでした。今、1匹犬を飼っていますが、最後までいっしょにいたいと思います。一緒にいないことなんて想像したことがありません。だから、犬や猫を捨てるなんて気持ちが理解できません。1匹の世話をするだけで精一杯ですが、自分のできることがあったら、捨てられた犬や猫たちのために何かしようと思いました。2013/10/09
書の旅人
13
会社の長からの心無い一言で、荒んだ気持ちを静めたくて、伊那へ帰る前にいきつけの本屋へ…。でも、この盆休みには、“信州二十二店舗古本行脚”の旅を計画しているので、ほどほどにしなければ……と、店内を物色していると、オススメ図書のコーナーで、嗚呼ッ……バッチリと目があってしまった。こちらに何かを訴えかけている悲しげな目に引き付けられ、もう離せない……。いずれ必ず…、この地で……。2016/08/13