出版社内容情報
今夜は月食。月の消えた間の不思議な誕生会で、いろんなものをあげてしまった女の子は、まるで生まれ変わったようで嬉しくなります。桃色の月影の下で繰り広げられる、幻想的な出来事を描いた美しい絵本。 幼児~
内容説明
今夜は月蝕。月のきえた間にみんなで誕生会をひらきましょう。さて、どんなふしぎなことがおこるのでしょうか。
著者等紹介
岩瀬成子[イワセジョウコ]
1950年山口県に生まれる。1978年、『朝はだんだん見えてくる』(理論社)で日本児童文学者協会新人賞受賞。『「うそじゃないよ」と谷川くんはいった』(味戸ケイコ・絵 PHP研究所)で、産経児童出版文化賞、小学館文学賞、IBBYオナーリスト賞受賞。『ステゴザウルス』(マガジンハウス)『迷い鳥とぶ』(理論社)で路傍の石文学賞を受賞
味戸ケイコ[アジトケイコ]
1943年北海道に生まれる。多摩美術大学卒業後、イラストレーターとなる。『あのこがみえる』(偕成社)ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞推薦、『花豆の煮えるまで』(偕成社)で赤い鳥さし絵賞受賞、その他第1回サンリオ美術賞を受賞するなど国内外で高い評価を受ける
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
84
今夜の月はいつもと違って赤銅色。まるで影だけ残して、どこかへ出かけてしまったみたいです。そんな夜に誕生日を迎えた女の子に起きた不思議な出来事。プレゼントに赤い洋服と星のペンダントをもらった万里。いろんな生き物がやってきて「ぼくにも誕生日プレゼントちょうだい♪」とねだります。ちょっと惜しい気はしたけれど、持っているものを気前よくプレゼントすると……。光の描き方がとてもきれいな絵本でした。2004年3月初版。2015/09/21
へくとぱすかる
49
絵がとても幻想的。「ぼくも誕生日」と、いろいろな動物が現れては、万里(まり)にプレゼントをねだる。そのたびにみんなが空の高いところへ上っていくのが、遠くまで静けさにみちた夜の景色の中で描かれるのが、とても美しい。あげるものがなくなっても話は終わらない。このあとどうなっていくんだろう、と思ったら、なるほど! ちゃんとプレゼントできていたことが、読んでいる人にだけ「わかる」「納得できる」ように書いてあるので、思わず目を見開いてしまった。ラスト近くで絵とともに幻想の果てにまで連れていってくれるような思いがした。2024/05/28
anne@灯れ松明の火
30
タイトルに惹かれて。味戸さんの絵は寂しげなイメージがあったが、これは幻想的な雰囲気とよく合っている。出てくる動物、みんな一般的でなく、ちょっと珍しいものばかり。彼らにプレゼントをねだられる万里。迷いながらも、あげてしまう。そのご褒美は?(^^)2013/08/19
り こ む ん
23
みんなで絵本でご紹介いただいた絵本。素敵。こんな誕生日があったら、いーなぁ。同じ誕生日の動物たちと、幻想的な月蝕の夜の誕生日会。みんなで一緒にいる事が、素敵なプレゼントだな。2013/08/31
けんちゃん
20
読友さんのご紹介本。とてもロマンチックなタイトルに惹かれたのですが、正直なところよくわからないお話でした。自分の持っているものをひとつずつプレゼントしていくところあたりは、その先への期待感もあったのですが、最終的には「え?それで?」となってしまいました。結構難しい言葉も使われていて、大人に?子どもに?ターゲットもよくわからず、すっきりしませんでした。お話は消化不良でしたが、月の出あたりの色づかいはとてもすてきでした。2011/09/23