出版社内容情報
子ブタのイザベルの日課は美術館で一枚の絵を眺めること。その絵に描かれた天使に恋してしまったイザベルの想いが通じ、ある日すばらしい奇跡が…。ハレンスレーベン幻の秀作絵本。
内容説明
イザベルのさいきんのお気にいり。あたらしいものをみつけること、くうそうすること、たべること、そして、美術館で一まいの絵をながめること。ある日…絵のなかの天使に恋してしまったイザベルのおもいが、すてきな奇跡をおこします。
著者等紹介
マニエ,ティエリー[マニエ,ティエリー][Magnier,Thierry]
教師、書店員を経て作家に。自ら出版業も営んでいる
ハレンスレーベン,ゲオルグ[ハレンスレーベン,ゲオルグ][Hallensleben,Georg]
ドイツに生まれる。絵本『おつきさまはきっと』(絵)でホーンブック98年最優秀絵本賞を受賞
石津ちひろ[イシズチヒロ]
1953年愛媛県生まれ。早稲田大学仏文学科卒業。『なぞなぞのたび』で1999年ボローニャ児童図書展絵本賞受賞。『あしたのあたしはあたらしいあたし』で、2003年度三越左千夫少年詩賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mntmt
21
恋をすると、行動的になるよね!2016/03/20
マッピー
17
子ぶたのイザベルは、出しっぱなし散らかしっぱなしでも気にしない、ちょっとだらしない女の子ですが、美術館の絵に描かれた天使の男の子に恋をします。内容もさることながら、絵も力強い油絵で、しっかりと描かれています。最後のページなんて、文章も絵も、多分日本の絵本作家では無理なんじゃないかというくらいセクシーです。でも、もしかしたら子どもの方が、純粋に心で理解できるのかも。めんどくさいことはやらなくていいじゃん、でも好きなものはだ~い好きと言いきれるのは、きっと子どもの方だから。2024/07/05
ヒラP@ehon.gohon
17
女神の彫刻は見ないけれど、絵に描かれた天使とはお友だちだという、イザベルの微妙な劣等感と友だち感覚が、何となく解るような気がします。 友だちに会いたくて足しげく美術館にいりびたる、イザベルの孤独感も何となく解ります。 でも「別にいいじゃん」という言い訳が良く解りません。 別にいいことかも知れませんが。2018/02/03
ごんたろう
13
独り暮らしで散らかしっぱなし、無精者の豚イザベル。彼女は美術館の天使の絵が大好き。天使は絵から飛び出してイザベルを案内する。ただし美術館の外には出られない。イザベルは美しい女神に嫉妬する。本書は、幸せな恋愛話? 両想いなのか? いや、おそらくそうではない。イザベルとは、自分の生活は汚れて雑多でも気にしない。食べて寝るだけのまさに豚である。2次元の抽象的な偶像(あるいは非日常的な世界)に恋をし、のめり込む。もはや現実の人間には見向きもしない。本書は、アニメにのめり込む現代人を痛烈に批判しているように見える。2015/03/08
Cinejazz
12
〝あたし、子豚の<イザベル>。 独り暮らしをしてるから、いつも退屈してばかり。あたしが好きなのは、新しいものを見つけ出すこと、空想すること、食べること。そして、美術館で一枚の絵を眺めること。・・・ある日、絵のなかの天使に恋してしまったの…〟イザベルの空想の世界に、読者も一緒になって飛び込めば、夢のような奇跡が生まれる絵本。2024/11/06